広く浅く

秋田市を中心に青森県津軽・動植物・旅行記などをご紹介します。

キジとキジトラ

2011-02-09 19:49:31 | 動物・植物
秋田市南西部の新屋地区は海が近く松林が多い。住宅地から少し外れると松林に入り込む。
そんな新屋の住宅街の道を歩いていると、宅地化から残った小さな松林の中を動くものがいた。
雪の中を歩くのは…

オスのキジ!

今まで秋田市内で見られる鳥類を何種類か紹介してきたが、キジもまた身近な鳥。
林や草原・畑を好む鳥なので、さすがに千秋公園など中心部では見たことがないが、北部の飯島地区の田んぼや南東部の仁井田地区の住宅街で、見かけたり「ケーン」という鳴き声を聞いたことがある。弘前市のリンゴ畑を歩いていたこともあった。
特によく見かけるのが、新屋地区近辺で、何年か前は新屋の隣の茨島地区の新国道の渋滞気味の車道を横断していた。(キジは飛ばずに走ることが多く、道路を渡ることがある)

この時はゆっくりと歩きながら、奥にある垣根の先の畑へ向かっていった。
キジのお尻
僕のことを警戒しているだろうから、もう逃げてしまうかと思いながらも、様子を伺っていると、
向こう側を垣根沿いに移動中
それほど警戒していないようだ。ゆっくりとお散歩しているかのよう。

しばらく進むと、家があって畑は途切れる。どうする?
桃太郎のキジみたいな顔
少し方向転換して、再びこちらに来てくれた! さっきよりも距離が近くなった(10メートル強)。
ニワトリとかハトみたいに立ち止まって首をかしげたりはあまりせず、まっすぐに歩くので、意外にスピードが速くて撮影しにくい。

でも、山の中でこんな警戒心の薄い歩き方をしていたら、鉄砲で撃たれてしまう。ここでは撃たれないことを知っているのだろう。

右奥に注目
雪の中を悠々と歩くキジを見つめるのは、僕だけではなかった。
奥にあるお宅の庭にネコが座り(たぶんそこの飼い猫でオスかな)、通るキジへ視線を送っていた。キジとネコの距離も10メートルくらいか。
ネコを見るキジ
以前、泳ぐカルガモに興味を示すネコを紹介したが、そのネコとは違い、どっしりと座って姿勢を変えずに見ていた。見慣れていてあまり興味はなく「ああ、またキジさんが歩いている」くらいの気分だったのかも。

キジさんにしてみれば、両側から見つめられていたことになる。
人気者はつらいぜ
ネコにピントを合わせると、
「キジさん行っちゃった…」
これ以上進むと、道路。キジは一瞬立ち止まったかと思うと、ダッシュして飛んでいった。

上の写真のネコを拡大してみると、若干カメラ目線のような気も。
「キジよりお前の方が気になるよ!」
ヒゲがだらんと下がっているから、警戒しているわけでも、興味があるわけでもなさそう。
そういえば、このネコさんのような毛の柄を「キジトラ」と言いますね。

※別のキジの写真はこちら(リンク先後半)
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フレッシュランチ2011年2月

2011-02-08 22:49:56 | ランチパック
毎月恒例、ヤマザキランチパックの秋田版「たけやフレッシュランチ」の話題です。
まずは先月から継続発売されているのを確認した商品。
1月新発売の「ビーフシチュー」「アーモンドクリーム」「王林りんごジャム」、12月からの「練乳クリーム」「てりやきチキン ラー油入り」、11月からの「ハムカツ&タマゴ」を確認。
10月からの「横手やきそば風」と「マロン」、息が長かった8月からの「チョコバナナ」はついになくなったようだ。(その後新たな情報があれば、ここに追記します)
なお、本家ヤマザキの「横手やきそば風」も先月までで発売を終了したようで、同時にたけやでもなくなったことになる。


2月新発売は2種を確認。
フレッシュランチ チキングラタン 138円 1包装当たり259kcal
チキンとマカロニが入ったクリーミーなグラタン風フィリングをサンドしました。
おととしから昨年にかけて、ヤマザキ、たけや両者が「グラタンコロッケ」というのを発売していた(両者で中味は異なる。ヤマザキは今季も発売中)が、これは「グラタン」そのもの。
ヤマザキ側では発売されたことがないらしく、たけやオリジナルのようだ。
カロリーは「王林りんごジャム」とまったく同一の259kcal。
見た目は「ツナサラダ」っぽいかな
そのままとトーストしたのと、両方食べてみた。
ほんの若干塩気が強い気もしなくはないが、鶏肉やマカロニの食感と味が分かって、おいしい。(マカロニは細かく刻んだものだと思われ、穴が開いた長いのが入っているわけではない)
焦げ目はないけど、たしかに「グラタン」だ。

でも、これって、「ホワイトシチューにマカロニを入れたもの」とも言えそう。
ヤマザキランチパックでは、昨年から「ホワイトシチュー」というのが出ている。

フレッシュランチ メープル&マーガリン 118円 1包装当たり334kcal
中央線の電車みたいな色の帯に、同色系の黄色文字の包装。
この組み合わせはだいぶ前にヤマザキランチパックでもあったようだし、青森の工藤パンフレッシュランチでは2009年11月に「濃厚メープル&マーガリン」があった。
ちゃんとメープルシロップの色
予想通り、おいしい。もう少しメープルが多くてもよさそうだが、そうもいかないのだろう。
この時期はマーガリンが固まるので、常温でなじませるか、トーストしてもいいかもしれない。


ところで、秋田同様、独自の商品展開をしている青森の工藤パンフレッシュランチの2月の新商品を公式サイトで見てみた。
2種掲載されていて、「ソースハムカツ」と「王林りんごジャム&ホイップ」。
秋田と同じく青森でも、「ハムカツ」と「王林ジャム」を使っている!
まったく同一のものかは分からないが、もしかして、たけやと工藤パンで原料を共同仕入れしてるんだろうか?


昨年12月に秋田サティでヤマザキランチパックが販売されているのを発見したが、1月以降は見かけなくなっていた。
ところが、今度は、
マックスバリュ茨島(ばらじま)店で発見
サティにあったのと同じ「小倉&マーガリン」と「苺ジャム&マーガリン」の2種で98円。小倉を買ったが、サティのと同じく新潟工場製。
たけやフレッシュランチは「ピーナツ」1種類しか見なかった。(もちろんフレッシュランチ以外のたけや製品は豊富にあった)

以前紹介した通り、この茨島店は扱い商品を減らすことで低価格化を狙った店舗。
だから、フレッシュランチをピーナツだけに絞っているのかもしれないが、わざわざヤマザキからランチパックを仕入れているのがおもしろい。(個人的にはうれしいけど)

以前、「ビッグフレック」という地元スーパー(本社湯沢市、県南内陸部から秋田市に展開)の秋田東通店にもランチパックがあるとコメントをいただいていたので、先日行ってみると、たしかにあった。
「小倉&マーガリン」と「苺ジャム&マーガリン」に加え、「ピーナッツ」の3種類があり、ほかにもたけやフレッシュランチもあったはず。
※ヤマザキランチパックでは「ピーナッツ」、たけやフレッシュランチでは「ピーナツ」と表記が異なる。

【9日追記】なんと秋田県内のデイリーヤマザキでもランチパックが売られていた!「小倉&マーガリン」「ピーナッツ」「ツナサラダ」の3種を見た。
以前記事にしたように、秋田のデイリー各店舗はたけやの傘下。だから、ヤマザキから仕入れることはなく、ヤマザキブランドの商品はたけやで製造した商品しか置いていないと思っていた。
それなのに、たけやで作っていない(=競合しない)小倉&マーガリンはともかく、たけやでも作っているツナとピーナッツをたけやを差し置いてヤマザキから仕入れるとはびっくり。
契約とか搬入経路とかどうなってるんだろう? 個人的には、デイリー“ヤマザキ”なのだから、もっともっと仕入れてほしいですが…

また、たけやフレッシュランチの値引き(126円→110円など)キャンペーンをやっていたのはコンビニにしては珍しいが、デイリーならでは。
工藤パンが製造している、デイリーのオリジナルパン「グルメモア」シリーズには、下記「春のパンまつり」のシールが貼付されていた。(以上追記)


2月に入り恒例の「ヤマザキ春のパンまつり」が始まった。上の写真のランチパックにもシールが付いている。
昨年記事にしたように、秋田と青森では事情が異なる(対象商品が少ない)ため、点数シールをためにくい。
2月1日の秋田魁新報25面
そんな秋田の地元紙にも、広告が掲載された。
秋田での扱いには触れておらず、「たけや」の「た」の字も出ていない。
基本的に秋田では流通しない「ランチパック ピーナッツ」の写真も出ている
全国版広告をそのまま地方紙に掲載したようだ。
この広告、ヤマザキが出したのだろうか、それともたけやが出したのだろうか?


そういえば、2月1日で株式会社たけや製パンは創業60周年を迎えたらしい。
おめでとうございます。
上のパンまつりの広告と同じ1日の魁。9面
先月に続く60周年記念の復刻版商品の広告。
先月の5種類も継続発売で、加えて今月から6種類が新たに発売され、豊富なラインナップになった。一部を後日紹介するつもりです。
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補助標識コレクション

2011-02-07 20:38:23 | 秋田のいろいろ
先日に続いて、明日付で警察庁交通規制課長が秋田県警本部長として赴任されるのを記念(?)して、道路標識の話題です。
昨年末の記事で、歩行者と自転車が通行できる道路において、本標識(絵がかいてあるもの)と補助標識(規制対象などを文字で示したもの)の組み合わせにより、「一見違う標識に見えるが、言っていることは実は同じ」という標識を紹介した。
その続きとして、今回は「歩行者専用」と「自転車及び歩行者専用」標識に付けられた補助標識を見てみたい。

まず、補助標識は「道路標識、区画線及び道路標示に関する命令」の別表第一において種類や意味が定められている。
それによれば、本標識の規制や指示などが適用される区域、時間、車輌の種類、理由などを表示することになっている。しかし、具体的に「こう表記しなさい」と厳密には定められていないようだ(警察庁からの通達や各公安委員会の内規などはあるかもしれない)。
その結果、各都道府県公安委員会ごとあるいはケースバイケースで、以下のようにバラつきが見られる。

●親切な補助標識
熊本市中心部のアーケード
この補助標識には「歩行者用道路/自転車も乗れません」とある。
「歩行者用道路」という表示は秋田県でも見かける。あまり意味がなさそうに思うが、いちおう「規制理由」を示しているのだろうか。
一方、下の段「自転車も乗れません」は、命令で定めた補助標識の規定外の使い方。上の本標識の意味を補足というか解説している。

「歩行者専用」の道路では、当然車両は通れない。自転車も車両だから、乗ったままで通ることはできず、降りて押さないと通れないのだが、標識の意味(自転車もダメなこと)を知らない人もいるだろうから、強調のためにも設置した意義はあるだろう。

●軽車両を除く=自転車・原付?
別の熊本市内の商店街
右側の標識はこちらも(時間を区切っているが)歩行者専用。
しかし、「自転車も乗れません」の補助標識はない(商店街が設置した看板はあった)。

そして左側の進入禁止の補助標識。対象車両が「自動車・原付」とある。
普通こういう場合、「軽車両を除く」と表示されることが多いが、どう違うんだろう?
道路交通法では「自動車、原動機付自転車、軽車両及びトロリーバス」を車両という。(以下、この道には架線がないからトロリーバスは置いておく)
「自動車・原付」の場合、軽車両が対象外で、「軽車両を除く」の場合、自動車と原付が対象ということになり、結局言っていることは同じ。
「軽車両を除く」では、原付で通り抜けてしまう人がいるなどの理由で、「自動車・原付」としたのかもしれない。

設置場所の状況に応じて臨機応変にやっているとも言えなくもないが、統一性がない。
初めてその場に来て初めてその標識を見る人もいるだろうし、運転しながら瞬時に判別できるものでなければならないだろう。そのために全国共通の図柄にしているのに、その下にうじゃうじゃ日本語で書かれていては、意味がない。統一するべきと思う。

●指定車・許可車
鹿児島市内の「歩行者専用」
秋田市内にあるものと同様、補助標識(3行目)に「軽車両を除く」とあるので、「自転車及び歩行者専用」を設置すればよさそうなものだが。
では、補助標識2行目の「指定車・許可車を除く」はどういう意味だろう。
まず「指定車」。
北海道警のサイトに参考になる情報があった(http://www.police.pref.hokkaido.lg.jp/info/koutuu/chukin_jogai/tukokinsi_jogai.html)。
ここで取り上げている通行禁止関係の場合(駐停車禁止の場合とは対象が異なる)、警察や消防の車両、ごみ収集車やバキュームカー、道路維持作業車(除雪車も入るかな)が該当する。これらは性質上当然だろう。あとは選挙カーも該当するのはちょっと意外。狭い道で騒いでほしくないけど。
また、郵便や電報の集配、道路標識設置作業などに使う車両は、警察署から標章をもらって掲出すれば、指定車の扱いになるとのこと。

そして「許可車」。
これは規制区域内に住宅や車庫(駐車場)があるなどやむを得ない理由がある場合、警察署長の許可を得て「通行禁止道路通行許可証」を交付され、標章を掲出した車のこと。許可される期間は最長でも3年間(更新が必要)。
指定車とは、通行できる場所と期間が決められている点が異なるようだ。
【15日追記】秋田県警の許可証は、ハガキの半分くらいのサイズの水色の紙に「許」と大きく書かれたもの。秋田市内のある幼稚園の送迎バス(マイクロバスサイズ)を見たら、フロントガラス右上にこの「許」が5~6枚ほど並べて貼られていた。
この園ではおそらくきめ細かな送迎を行うために申請をしていて、警察もその理由を「やむを得ない」と判断して許可を与えているんだ。(もっともマイクロとはいえバスだから、極端な細道ではないと思うけど)

●補助標識コレクションin秋田
では、以上を踏まえて、秋田市中心部の「自転車及び歩行者専用」の標識を見てみましょう。
秋田市内では、小学校の周辺などを中心に、住宅地の細い道で自転車歩行者専用の規制が敷かれている場所が少なくない。
ただ、補助標識がいい加減で、同じ道のこっち端とあっち端で内容が異なることも珍しくない。
基本パターン
時間帯の補助標識はあるが、規制対象の表示はない。
これだと自転車以外の軽車両(リヤカーなど)も通れないことになる。

軽車両を除く
ここは軽車両は通行できることになる。秋田市内にはこの組み合わせの標識が多い。

理屈では、上記2つの道路では、指定車や許可車は通行できないことになる。
車止めがあるとか極端に道幅が狭いとかいうわけではないので、緊急自動車が入れないというのは通念上おかしいし、沿道のお宅には車庫があるのでクルマが通っていることになる。
したがって、単に「指定車・許可車を除く」の補助標識設置を省略していると考えるべきだろう。
「軽車両を除く」についても同様ととらえていいかもしれない。

指定車・許可車を除く
真面目に表示している道もある。(道幅などは他と同じ)
でも、果たして沿道のお宅の全世帯の全車両が許可をもらっているのだろうか? まともに申請受理、許可証交付していたら、警察署の業務も大変そうに思えるが…(詮索しないでおきます)

比較的新しそうな標識。
区間内住民の関係車両を除く
これは新たなタイプ。
沿道住民に関係する車なら、許可がなくても通ってもいいということのようだ。申請や許可証交付の手間も省けるね。
住民だけでなく、住民を訪問するよその人も大丈夫なんだろう。

指定車・許可車を除く/規制区間内住民の関係車両を除く
これは長ったらしい。
字体や材質からして、1つ上のよりは古いバージョンらしい。「区間内住民~」が「規制区間内住民~」になっている。

この場合、この区間に該当する「許可車」って極めて少ないのではないだろうか。
住民は無条件で通行できるわけで、許可をもらう必要がないのだから。
許可車が考えられるとすれば、「よそに住んでいるが、駐車場や勤務先が規制区間内にある」とか「よその人が通り抜ける」場合くらいか? でも、この道路沿いには、駐車場やオフィスはなさそうだし、通り抜けるという理由で許可が下りることはあり得ないだろう。(実際には申請の都度、警察署長が判断するのだが)

最後にご覧いただくのは、
フル装備!(ここ1か所しか発見できなかった)
歩行者用道路/軽車両を除く/指定車・許可車を除く/規制区間内住民の関係車両を除く」と、今まで紹介した補助標識がすべて付いている。
「指定車・許可車を除く」だけ文字が違うので、別の時期の設置だろうか。あえて示す必要があったのだろうか。


以上のようなバラつきは、標識が設置された時期が異なることが最大の原因だと思われる。
統一しようとすれば費用がかかるし、そうしてまでやることではないと思う。(実際には、実情や沿道の住民の意向を受けて警察が判断することですが)

こうした規制が行われるのは、ラッシュ時などに「抜け道」として使う者がいるからだろう。
現に、これらの道でも、朝夕に通り抜けていく車が見受けられる。許可証も掲出していないし、通り抜けるからには住民の関係車両でもないだろう。
やっぱり、補助標識をもっとシンプルにできないだろうか。例えば、「抜け道としての通行禁止」といった内容にするとか。

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秋田市営バス廃止から5年

2011-02-05 23:47:30 | 秋田市営バス
冒頭の写真は、2001年度末の秋田駅西口乗り場。
このようにかつてはバス乗り場の大部分を秋田市営バス(秋田市交通局)が使用していて、赤い市営バスがひしめき合うのが、日常の風景だった。

そんな秋田市から2006年3月末をもって秋田市営バスがなくなって(完全民間移管)から、間もなく5年。
個人的には「まだ5年しか経っていないのか」という心境だが、多くの市民の記憶から薄れつつあり、若い人や引っ越してきた人はかつて秋田の街に市営バスが走っていたことなど知る由もない。

当時の政府の「民間でできることは民間に」という方針、それを受けて全国の多くの都市で公営交通事業の見直しが行われたこと、そして市営バスの存在が秋田市にとって財政的負担になっていたであろうことを考えれば、秋田市営バスが廃止されたことはやむを得ないし妥当だったのかもしれない。
思い出として市営バスを懐かしむことはあっても、市営バスが復活してほしいと思うのはかなわないことなのだろう。


だが、人口減少や経済の衰退が進んでいること、国による高速道路料金定額・無料化など公共交通をないがしろにする政策が行われていることなどを差し引いても、この5年間で、秋田市のバス事情は必要以上に後退・衰退してしまったと言わざるを得ない点が少なくない。
他の都市ではよくある100円バスや循環バスは未だに運行されていないし、かつてはあったバスロケーションシステム(バス接近表示)は廃止された。新しい道路ができてもそれを通るバス路線ができるわけでもなく、ダイヤ改正の主な内容は減便。(詳細は後日)
(東京や仙台など大都市ではなく)秋田市と同程度かそれ以下の規模の他都市と比べても、秋田市は公共交通が使いにくい都市になってしまった思う。それによって必要以上のバス離れ、公共交通への無関心を引き起こしているとはいえないだろうか。
こうなってしまったのは、車移動を好む多くの秋田市民の意識もあるだろうが、交通局廃止後5年間における「バス会社の経営・営業の方針」と「公共交通に対する秋田市の関わり方」、そしてその両者の意思疎通が取れていないのが原因のように僕は感じている。


まず、バス会社。この会社は、市営バスの全路線を引き受け、同社既存路線と併せて、秋田市内の路線バスのほぼすべてを運行している。
かつて、市営バスを将来どうするか議論されていた段階では、市営のまま存続することや第3セクター化なども選択肢にあった。
しかし、このバス会社の社長が「秋田市程度の規模の都市では、1つのバス会社が経営した方が効率的」と言って、自ら望んで市営バスの全路線移管を引き受けたものと記憶している。それが現在のほぼ1社独占体制につながっている。

それなのに、いざ移管してみると、今まで何度か取り上げたが時刻表すら満足に作れない有様(最近、多少改善してはいるけれど)。秋田市のバスのほぼ全路線を手中に収めたのに、それを活かして新しい取り組みをするわけでもない。
これでは、お客さんに乗ってもらいたいという気持ちが感じられず、現状維持で手一杯のように思える。
自ら進んで移管を申し出た、あの心意気はどうしたの? と思ってしまう。

このバス会社も、秋田市郊外や市外の過疎路線を抱え、経営が大変なのは分かる。(だから、決して批判ばかりするつもりはない。もっとがんばってもらいたいのです)
利用者としても、かつての市営バス運行地域だけ“優遇”されていたとも考えられるから、ある程度の不便は我慢しないといけないと思う。
でも、秋田市中心部なら、ダイヤや路線網を再検討して工夫をすれば、乗客や収益が増えそうな余地はまだまだあると思う(具体的には後日)。
少し工夫して少しがんばれば、利用者としてはもう少しは便利になるし、バス会社としてももう少しは儲かりそうに思うのは、素人考えだろうか。


そして秋田市。
2009年3月に2015年度までの秋田市における公共交通の将来構想をまとめた「秋田市公共交通政策ビジョン」を策定した。路線やダイヤ設定から路線図やバス待合所、さらには利用啓発にいたるまで幅広く公共交通を使いやすくする構想に満ちあふれている。それから早2年が経つ。
1年後の2012年度末に、各施策の見直しを行うことになっているが、この2年間でビジョンの内容はどのくらい進んだのだろう?
昨年、車両の行き先表示の社会実験は行われたがそれっきりだし、それ以外にはほとんど変化がないように感じる。
我々の目に見えないところで着々と進展しているのなら余計なお世話だが、来年度1年間でメチャクチャがんばらないと成果がほとんどなさそうに思えるのだが…

さらに、秋田市が関わる日赤病院・婦人会館跡地(中通一丁目)の再開発関連では、中心市街地に駐車場収入をアテにした無料の乗り物を走らせるとか言っているし、しかも先日は、秋田県が電気バスを試作して秋田市中心部で運行することを検討していることが分かった。
いずれも公共交通政策ビジョンには想定されていないものであると思われ、これらと足を引っ張り合うことになりかねない。

ほかにも、郊外地域では、市営バスから移管された民間路線が、その数年後に不採算で廃止されたのに伴い、秋田市が運行するコミュニティバス(実際の運行は民間委託)となり、いわば“再市営化”されたのもなんかヘンなお話に思える。

秋田市でやっていたバス事業を民間会社に譲り渡したわけだし、そもそも路線バスは秋田市民の足である。
民間会社といえども公共交通機関であり、しかも独占状態のため代替できる企業もない。だから、秋田市はもっと積極的に関わるべきだと思う。
市役所内には市営バス時代の運行ノウハウや、事情に詳しい職員もまだ残っていると思う。惜しむことなく、民間バス会社に提供してはどうだろうか。


では、これからの秋田市の公共交通はどうなればいいのだろうか。
少なくとも僕個人には、年取っても自分で車を運転できる自信も、運転手付き車を保有できる自信もない。
これは他の多くの秋田市民も同じはずで、絶対に秋田市に公共交通機関は必要で、今よりも使いやすくする必要があると思う。

秋田市の公共交通を使いやすくするためには、新たに路面電車とか新交通システムを造るという考えもできるだろうが、それには場所・建設費用・運営会社・利用者数・冬の天候対策などなどクリアすべき課題があまりにも多すぎる。
その点、バスは既存の道路を利用すれば済むし、今と同じ会社が運行してくれれば課題は少ない。利用者の要望を充分に聞き、ほんとうに必要とされる路線を作れば、とても利用しやすいはず。ディーゼルエンジンだと環境に悪いという意見もあるかもしれないが、1人1台乗った自家用車が渋滞するよりはずっとエコだろう。
バスだけ(+既存のJRや私鉄)で移動しやすい街を作っている都市がたくさんある(盛岡市、松江市鳥取市弘前市など)のだから、秋田市でもバスを充実させるべきだと思う。
繰り返すが、秋田市に必要で、いっそう充実させるべき公共交通機関は、路線バスであると思う。

以上、抽象的で自分勝手なことばかりを並べてしまいました。

2005年3月通町二区にて。最後まで残った市営バスの路線の1つ、泉秋操線(現・泉ハイタウン線)。
市営バスでは祝日は国旗・市旗を前に付けていた。
「134」号車は、交通局が最後に購入した(1996年頃?)車両の1台で、中型サイズのオートマチック車。
民間会社に譲渡されて緑の塗装になり、現在も活躍中のはず。

そんなわけで、秋田市交通局廃止から5年という節目に際し、当ブログでは「秋田市営バス」カテゴリーを新設し、秋田市営バスを思い出として振り返るとともに、現状と将来の秋田市の公共交通について思うところを、好き勝手に綴ってみたいと思います。(他の記事同様、不定期でのアップです。何回くらい続くかも分かりません)
ネット上では、秋田市営バスの車両を記録したサイトはそれなりにあります。全国各地のバス愛好家の方々によるもので、貴重な資料として残ることでしょう。しかし、日常的に秋田市営バスを利用していた人による記録、記憶は極めて少なく、このままでは秋田市営バスの路線やサービスに関する情報がなくなってしまいそうです。自分自身でも忘れてしまいそうなので、記録しておく目的もあります。

あくまでも一個人の意見である点をご了解いただき、間違いやご意見などがあれば、お寄せください。
※当時の写真は、カメラの性能と腕のため、見苦しい点があります。
※次の記事はこちら
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光の春/秋大かまくら

2011-02-04 23:21:06 | 秋田の季節・風景
今日4日は立春。暦の上では今日から春。
秋田市では、昨年の大みそかからずっと、最低気温がマイナスの日(=冬日。最高気温もマイナスなら真冬日)が続いていたそうだが、今朝はプラス(といっても0.1度=平年+3.4度、3月下旬並み)になり、今年はじめて冬日を脱したらしい。
最高気温は2.5度(平年並み)だったが、穏やかな天気だったこともあり、なんとなく春を思わせる気候だった。


皆さんは、2月にどんなイメージを持たれるだろうか?
全国的には、「冬の盛りの月」とか「雪が降り積もる月」といった印象を持たれることも少なくないように感じる。
歌でも唱歌「早春賦(吉丸一昌作詞)」では「♪春は名のみの風の寒さや」、アメリカ民謡「一年中の歌(岡本敏明作詞=秋田に来て「どじょっこふなっこ」を作曲した人)」では「♪つもる雪 二月」と歌われている。
東京など太平洋側では、1月以前よりも2月頃に雪が積もる場合が多いことや、札幌の雪まつりなど冬を連想させるイベントが2月に開催されることなどから、そう捉えられるのかもしれない。

でも、雪国に住む僕の感覚としては、2月は「春のきざしを感じる月」だと思う。冬の盛りといえば12月や1月で、それよりも2月は寒いながらも明るい印象がある。
実際、2月は明るい。
12月や1月はまっ暗な空だった6時台や17時台が、今はうっすらと明るく、「日が長くなったな」と実感し、うれしくなる。
2月3日17時過ぎ
以前にも少し触れた、元お天気キャスターでエッセイストの倉嶋厚氏が、今の時期を「光の春」と言っていたのを覚えている(子どもの頃、テレビで見たのだと思う)。
ロシアの「весна света(ベスナー・スベータ)」という言い回しを、倉島氏が訳して日本に広めたらしいのだが、僕にはとてもよく理解できる表現だ。

積もった雪は、この日差しとそれによる温かさで少しずつ融けていき、春になるのだが、それまでがまた大変。
秋田市中心部の幹線道路交差点
交差点の角に、巨大な雪山ができている。車の右左折時、歩行者の横断時は充分な確認をしないといけないが、これからは徐々に減っていくはず。

緩んだ(=融けかけた)雪は、水気があり重くてやっかい。屋根からの落雪や雪崩に、いっそうの注意が必要。そして、道路はとても通りにくい。
大きな道路は除雪と車の通行量の多さで、雪が消えているのでいいのだが、
通行量の少ない裏道
いわゆる「シャーベット状」だと思うのだが、水気が多いシャーベット。“室温に少し放置したかき氷”くらいかな。
一部は水たまりになっていて、これもやっかい。
深さ5センチくらいある、わだち
秋田では、こういう道路の雪の状態を「ざふざふ」と表現するはず。
「ザクザク」ほど固くはないし、「ザブザブ」ほど水気が多くはない。足を取られそうになる感じと微妙な雪の質感が「ざふざふ」という言葉によく現れていると思う。

これからしばらく、朝はマイナスの気温になり、昼はプラスになるようだ。少しずつ雪が融けはするものの、これでは朝は凍結してガリガリになる。濡れただけに見えるアスファルトが実は凍っている、「ブラックアイスバーン」も怖い。これはこれで困る。
【5日追記】秋田市では、1日に除雪費用の3度目の補正を行い、専決処分で5億円を追加し、除排雪関係経費を22億円としたとのこと。



ところで、秋田市手形の秋田大学手形キャンパスで、2月1日から4日の夜に「横手かまくらin秋田大学」が行われた。
学内にかまくらとミニかまくらを作って、明かりを灯すもの。
ポスターには「秋田大学冬のイベント第2弾」とあったけど、「第1弾」は何だ?

2009年に秋田県横手市できた「秋田大学横手分校(産学連携や生涯学習の拠点であり、大学生が通うわけではない)」とのタイアップ。横手市は「かまくら」の本場(今月中旬開催)であり、かまくらを作る「かまくら職人」がいる。
今回は、そのかまくら職人の指導を受けた秋大の学生が、かまくらを作ったそうだ。

新屋の美短のかまくらを毎年訪れる者としては、ちょっと気になり、行ってみた。
秋田大学正門
正門の通り沿いの青と白のLEDによるイルミネーションは、今季で3年目(これが「冬のイベント第1弾」なのかも?)。今季は4万球のLEDを使い、12月13日から2月14日まで点灯。
学内では何やら工事が行われており、附属図書館と情報処理センターの間が通行止めになっていて、正門から東門へまっすぐ通り抜けることができないようだ。

かまくらは正門を入ってすぐの右側の公園のようになっている一角、守衛詰所みたいなのと一体化した「インフォメーションセンター」の前で行われていた。
右の建物は教育文化学部1号館
左右にミニかまくら、正門から見て奥に大きなかまくらが1つあった。
初日は甘酒の振る舞いや横手やきそばの屋台があったそうだが、この日は特になし。
でも、近所から来たと思われるおじいちゃんと孫や東南アジア系の留学生が見に来ており、喜んでいた。これだけでも実施した価値はある。
大きな(っていうか本来の)かまくら
当然ながら本格的な造りで、中には水神様が祀られていた。
僕の記憶にある本場横手のかまくらより、若干スマート(縦に長いのか幅が狭いのか)ような気がしたが、職人により“流派”みたいなのがあるんだろうか?(時代によっても微妙に形が変遷しているそうだが)
正面がインフォメーションセンター、右奥が正門
【27日追記】秋大学長のブログによれば「横手市のかまくら職人の皆様と弟子入りした秋田大学の学生5人が本物のかまくらを1基作り、周りに80個のミニかまくら」とのこと。

さて、ミニかまくらはどんなもんだろう。
新屋のものは、18リットルのバケツに一升瓶を入れてたものに雪を詰めて、最初から空洞を作り、スコップで穴を開けてロウソクを入れていた。風で火が消えないよう、ペットボトルを切った“風防”を穴の前に置いていた。
秋大のは、
スケール感は分からないと思いますが
新屋のものよりも、縦に長い。
一升瓶など使わず、バケツにそのまま詰めた雪をひっくり返し、それをくり抜いて(=雪を削り取って)ロウソクを入れる空間を作ったのだと思われる。
本来の大きなかまくらと同じ“工法”なわけだが、これだと必要な雪の量もくり抜く手間も余計にかかる。(新屋は一升瓶の分雪が少なくて済むし、穴を開ける方がくり抜くよりも手間がかからない)
また、新屋では、かまくらの上部や後部から雪を通して灯りが漏れていたが、こちらは雪が厚いため、そのようなことはなかった。
ロウソクは、背の低い透明なプラスチックコップに入れていた。これだと背の高いロウソクの場合は風防の役割を果たさず、長時間の点灯には向かない(頻繁にロウソク交換が必要)と思われる。
新屋よりも秋大の方が、製造に手間のかかるミニかまくらに思えた。せいぜい50個前後だろうからこれでいいのだけど、新屋のように千個単位のミニかまくらを作る場合は、とてもじゃないがやってられない。【27日追記】秋大学長のブログによればミニかまくらは「80個」とのこと。

秋大のかまくらもきれいだし、これからも発展しながら続けてもらいたい。イルミネーションなら電気があればどこでもできるが、雪国であり本場である秋田だからこそできるのが、かまくらなのだから。
でも、ミニかまくらに関しては、かまくらが並ぶ距離と数、地域との関わり、そしてミニかまくらの“量産技術”では、新屋の方に軍配を上げたい。だからこそ、来年は美短の校舎にも灯りを入れてほしい!
コメント (3)
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川沿いの道の鳥

2011-02-03 22:19:42 | 動物・植物
秋田市中心部を流れる旭川沿いで、2つの鳥を見かけた。

車道も歩道もすっかり雪がなくなり、その境目に雪山ができて、まるで「雪のガードレール」状態の通り。
その歩道部分に鳥がいた。
ハトか?

公園などにいる「ドバト」ではなく、
茶色い「キジバト(別名ヤマバト)」だ
本来は山の鳥だが、最近は街で巣作りする場合もあるそうだが、秋田市内では、特に冬場にエサを探しているのを見かける。我が家の庭にも来ていた(今年はつがいで来ていた)。
この旭川沿いの道でも、今年、複数のキジバトを見かけた。どの鳥も人をそれほど恐れないし、車が通らない隙に車道に降りる個体もいた。
後ろの黒いのは雪の塊
草の種でも探しているんだろうけど、ここにそんなにあるのかな。


少し離れた別の場所。
【4日追記】後日、キジバトもこの場所に来ていた。
正面の顔
ハトよりは小さくスマートな鳥がちょこちょこと歩道や川の護岸付近を跳ねていた。
シャーベット状になった雪に足を突っ込んで
この鳥も、以前我が家周辺に来ていた。冬の渡り鳥、「ツグミ」だ。
草の実もミミズや虫も食べるそうで、ここは土が多い場所だから、多少は腹の足しになったかな。

毎年冬にこの場所でツグミを見るが、同じ個体だろうか。
ほかにも公園やスーパーの駐車場でも見たことがある。この鳥もそれほど人を恐れない。

どちらも「冬の鳥」であり、彼らは人が通る道に来てまでエサ探さなければならず必死なのかもしれないけれど、少し雪が融けて日が差した中、元気に活動する姿を見ると、何となく春の気配を感じてほほえましく思える。
明日は立春。
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不思議な標識・信号機

2011-02-02 22:44:01 | 秋田のいろいろ
標識・信号機シリーズです。
●要らない標識?
冒頭の写真は、秋田市中心部の小さな道路に立つ、2つの道路標識。傾いていて、やや古そう。
上の標識は「自転車及び歩行者専用」。下は「大型貨物自動車等通行止め」。

意味は、上の標識で「自転車以外の車両はすべて通れない」ことになり、当然大型貨物自動車も通れないのは明白なのに、下の標識でさらに「大型貨物自動車などは通れない」と、大型貨物自動車の通行を二重に禁止している
矛盾してはいないが、下の標識を設置する意味がない。

この周辺には、自転車及び歩行者専用の規制がかかった道が多いのだが、大型貨物自動車通行止めの標識があるのは、ここだけ。この道の反対側にすら設置されていない。
この先が大通りなので、トラックが抜け道として使わないように強調の意味で設置されているのかもしれない。


●「信号は正常です」
秋田市中心部の幅の広い道路を横断する歩行者用信号機の柱には、こんな装置が設置されている。
「からだの不自由な方の押ボタンです」
押ボタン式信号機の黄色い箱とよく似ているが、こちらは白い箱。
正式には「交通弱者用押ボタン」という(交通弱者の意味が違うような…)のだが、要は横断に時間がかかる人のためのボタンで、これを押すと、青信号の時間が長くなる。(信号待ちの時間が短くなるわけではないようだ)
銘板に1999年製造とあったので、10年ほど前に設置されたようだ。

ただ、秋田市中心部の場合、あまり設置する意義はないように感じている。それは次のような理由。
1.元々の青信号の時間が長いため、渡りきれないケースはあまり考えられない。
2.押ボタン式信号と勘違いするのか、信号待ち時間が短くなると誤解するのか、単に目の前にボタンがあるから反射的なのか、利用対象者ではなさそうなのに押してしまう人がけっこういる。


その中のいくつかの交差点のボタンはこうなっている。
「おしてください」と表示されているはずの下の窓は真っ黒。
ボタンを押すと「おまちください」と表示される上の窓には、ワープロで印字された紙が入っている。
「信号は正常です」
押してみると…
ピコピコピコ
押している間、電子音が鳴り続けるが、それ以外は変化がなさそう。
つまり、電源は入っているが、青信号を延長する機能はしていないようだ。

「信号 “は” 正常です」と言われると、「信号以外のどこかは異常です」すなわち、「このボタンは壊れています(けどそのままにしてます)」と言っている、つまり故障したのを放置しているのかと思った。
だが、考えてみると違うかもしれない。
この状態になっているのは、同じ通りの連続したいくつかの交差点。その中心の交差点は、何年か前、信号機のサイクルが変更されて「歩車分離式」になった。
それに伴い、その交差点を中心として前後の交差点の流れをスムーズにするため、交通弱者ボタンの機能を停止したのではないだろうか、という憶測ができるかも。

上記の通り、この交通弱者ボタンのシステム自体あまり意味がなさそうだし、使用停止している交差点で今後復活する可能性は低いと思う。撤去するにも費用がかかるのかもしれないが、このまま錆びていくのも見るに忍びない。撤去してしまった方がいいのではないだろうか。

【2017年2月16日追記】この後、2015年頃に、このボタン箱が新しいものに更新された(東北六魂祭会場となることを踏まえて?)。もちろん「おしてください」「おまちください」が点灯する。


●鼻高々の信号
秋田市中心部のある交差点。車両用の信号機は古い横型だが、うち1台だけ、2002年製造の縦型のものが設置されている。
この信号機
正面から見ると気づきにくいが、
角度を変えると何かヘンじゃありません?

真横からみると分かる。
黄色のフード(庇)だけ長い!
上下のフードに比べて、中央の黄灯のフードだけ若干長く(深く)、「鼻が高い」ように見える。

前にも取り上げたが、信号機のフードの長さは、長短のバリエーションがあり、各県警の方針や製造メーカーによって使い分けられている。
中でも、「小糸工業」というメーカー製の縦型信号機は、てっぺんの赤灯のフードだけ長く、下の2灯分は少し短い規格の製品が出回っている。積雪対策だろう。
 (再掲)弘前市土手町の小糸工業製信号機。上のフードだけ少し長い
そして、以前、信号機の設置工事を見たが、メーカーからは本体とフードが別々に届き、現場で本体にフードを取り付けていた。

ここで取り上げている信号機も、小糸工業製。
したがって、設置時に現場で取り付けた際、上に付けるべき長いフードを、間違って真ん中に付けてしまったのだろう。

他メーカーの信号機では色によってフードが異なることはないから、意識せずにうっかりやってしまったのかもしれないが、見れば違和感を感じるはず。
施工業者は設置した後で気付かなかったのだろうか。発注した県警も写真や現地で確認をしないのだろうか。特に不都合はないから、このままでいいと思うけどね。



さて、2月8日付で、秋田県警察本部の本部長が交代することになった。
今の本部長は大阪府警刑事部長(県警本部長よりエラいの?)になり、後任は今の警察庁交通規制課長がやって来る。
警察庁交通規制課といえば、全国の信号機や標識の総元締めだ。
新しい県警本部長に、秋田県の信号機や標識はどう映るだろう。※続きはこちら
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特急つがる車両変更

2011-02-01 21:18:50 | 秋田のいろいろ
JR東日本秋田支社のサイトに、「春の増発列車のお知らせ」が掲載された(3~6月分)。
臨時列車については置いておいて、その発表により、4月以降に特急「つがる」の車両が代わることが明らかになった。
※今までよりは新しい形式の車両になりますが、「新車」ではありません


まず、現状を説明すると、
現在の特急「つがる」は青森-大館・秋田間を走る。昨年12月の新幹線新青森開業に伴い、従来の特急「かもしか」に代わって運行が始まった。
それ以前は、八戸-青森・弘前間で「つがる」という名の特急が運行されていたので、「運行区間が変更された」ととらえることもできる。

八戸発着時代に使用されていた車両は2種類。
1つは、正面が黄色い「485系3000番台」。(改造当初は前身の「はつかり」で使用)
「かもしか」などに使われていたのと同じ485系電車を、15年ほど前に大幅にリニューアル改造したもの。そのため、外観や内装は今風だが、電気系統などは設計された国鉄時代のもので、車齢は30年を越えている。

もう1つが、白とオレンジがかった赤の「E751系」電車。
(前身である「スーパーはつかり」用として、)1999年に新しく製造・投入され、若干スピードアップした。
東北地方の在来線特急としては、久々の(JR化後初めて?)新型車両だった。



新青森開業後の現「つがる」には、E751系は使用されず、485系3000番台を6両から4両に短縮したものを中心に、大館発着便は場合によって旧「かもしか」用の3両編成の485系も使われている。
※当ブログの関連記事はこちら
雪で運休になり秋田駅で待機する485系3000番台
黄色に「North East Express 485」のロゴという派手なデザイン。

一方、まだ新しいのにも関わらず、E751系はダイヤ改正後「つがる」から引退して、行方不明になっていた。
先頭車の数が足りないので「つがる」全便はまかなえないとはいえ、電源や保安機器の制約で青函トンネルなど他地域で使用するには改造が必要なので、青森-秋田の「つがる」に使うのが適材適所だと思っていたところだった。



秋田支社の発表には、
なお、特急 「つがる」は4月中旬よりE751系(4両編成)を導入予定です。
とあった。
かつての6両1組から2両減らして4両編成になるようだ。
具体的な導入日や便名が明らかになっていないが、おそらく485系3000番台と併用するのだろう。将来的にも併用するのか、先頭車両を増備するなどしてすべてE751系化するのかなども、分からない。

 (再掲)E751系電車
“お下がり”とはいえ、秋田にも今までよりは新しい列車が来るのだから喜ばしい。
なお、車両としての最高速度は485系が120km/h、E751系が130km/hだが、奥羽本線の線路としての最高速度は95km/hなので、現状ではスピードアップ・時間短縮はしないものと思われる。
【2日画像追加】記事トップに、昨年10月に撮影したE751系「つがる」の画像を追加。この時は6両編成で八戸へ向かっていた。今度は4両で秋田へ来ることになる。


さらに、この発表で「毎日運転の臨時列車」扱いの青森-大館間の「つがる」は、引き続き6月末までは運行が決定したことが分かった。
その列車にも、485系(3000番台)とともにE751系が使用されることになっているものの、「3両編成」の記載がなくなったので、3月以降は旧「かもしか」編成を使用しないのだろう。
 (再掲)特急「かもしか」
では、旧「かもしか」編成はついに引退かと思ったら、同じ発表によれば、
4月末から5月上旬にかけて、秋田-弘前間で運転される快速「弘前さくらまつり」号に、今年も使用される模様。
検査期限まで余裕があって、使い倒すつもりのようだが、もしかしたら、これが“最後の活躍”になるかもしれない。

※続きはこちら
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秋田サティ新店名 遂に決定

2011-02-01 19:54:19 | 秋田のいろいろ
3月にイオンリテールへ統合されるため、「イオン」に名を変える秋田サティ。
その新しい店舗名が、「イオン秋田店」に決まったかと思ったが、それは「仮称」だそうで、なんだか違いそうな予感がしていた。※前回の記事はこちら

昨日(1月31日)の夜、公式サイトにアップされた「火曜得々市」のチラシにも相変わらず具体的な店舗名の記載はなく、ホームページにも掲載なし。(いずれも秋田以外の他のサティでは記載あり)

ところが、今日、ホームページを見ると、
出ている!
今春、秋田サティは「イオン秋田中央店」に生まれ変わります。

やっぱり「秋田店」は仮称であり、結局「秋田中央店」に変更されたようだ。
これで正式決定、ってことでいいんでしょうな。(じゃあ2週間前のチラシは勇み足だったんでしょうな)

「秋田店」では別の場所(御所野地区)にある「イオンモール秋田」と紛らわしいから、変更されて当然。
元々イオンではなかった店舗が「秋田“中央”」を名乗ることになるのがちょっと意外だが、秋田市内のイオン3店(サティ、ジャスコ土崎港店、ジャスコ御所野店)の中では、中央に位置するのだし、おかしい名前ではないと思う。

それでも、そそっかしい人は間違えてしまうかもしれないから、気を付けないと。
それに、秋田市とその周辺の人は「イオン=御所野(のイオンモール)」と連想する人が多い。
同じイオンでも、ジャスコ土崎港店は「土崎ジャスコ・ザキジャス」であり、秋田サティはあくまでも「サティ」という固定観念が根強く残るだろう。規模と知名度では、「秋田中央店」を御所野だと誤解してしまう人もいるかもしれない。
また、土崎港店のそばに「県立“秋田中央”高校」があるから、それがイオン“秋田中央”店だと早とちりしてしまう人もいたりして。


混乱を招かないよう、イオンリテールは、残り1か月間(さらに3月以降も)で充分に周知をするべきだと思う。
何よりも、マスコミで報道されてからでさえ半年近く経つのに、今の時期になって店の名前でもめていたのは遅すぎると思う。今まで何をやっていたんだろう。この調子ではこの後の統合まで準備や統合後の体制で問題が生じそうで心もとない。
でも、天下のイオンさんだから大丈夫。ですよ、ね…

※ちなみに、「広島サティ」は未だに新店舗名が掲載されないので、どうしたのかと思ったら、同店は7月で撤退するらしい。ということは、例外的に3月以降も閉店まで「サティ」の名で営業するということか?
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