麒麟琳記〜敏腕Pの日々のつぶやき改題

還暦手前の身の回りのこまごま。
スポーツや映画演劇など。

激情

2005年12月15日 | 鑑賞
 昨夕、旧友に久しぶりに電話をした。
 携帯の番号は変わってなく、つながったが東北に住んでいるという。もうすぐ一年。旦那さんが家業のダンゴ屋さんを継ぐことになっての転居だという。事務所からか掛けたのだが、思いのほか長話になり、事務所を出て、歩きながら尚も話した。で、向かった先が青年座劇場。観た芝居が『激情』で、全編東北弁だった。

 そーゆーわけで、昨夜は僕的には“東北な日”だった。

 劇中、女房を寝取られた男が、寝取った主人公に「ハーフ?」と聞くシーンがあるのだが、僕自身、青森は五所川原と川崎(神奈川)のハーフで、東北弁には少々五月蠅いが、役者達は皆なかなか見事な訛りを披露してくれた。
 話は前後するが、ハーフと聞かれる主人公を演じた高義治君は、まあ、ハーフといわれれば…日本人とフィリピンの、そんな掛け合わせの顔だ。ちなみにTVでは森田剛。ある意味、同じ系統だったりする……(?)。
 この夏、東演の稽古場への長い道程を一月ほど通った青年座『明日』にも出演していた木暮智美嬢が方言指導を務めていた。役者も頑張ったが指導もグーッ。

  さて“訛り”の芝居の中身は、フジテレビ「演技者」でもドラマ化されたのでご存知の方も多いかもしれないが、観劇後“鉛”のようなモノが胸というか腹というかに蟠る…そんな話。昨日が初日なのでストーリーには触れませんが、代々木八幡へ向かう車中、北村薫さんの短編集「水に眠る」の中の『かすかに痛い』をちょうど読んでいたが、かすかというより“かなり痛い”話、とも言える芝居。

 文学座の山崎美貴さんはじめ、俳優は豪華な布陣で、制作の「八幡ムードメーカー」の底知れないパワーを感じた! 勿論「初めてこういう作品に挑んだ」という演出の磯村純の類い希な才能は今回も光り輝いていたのはいうまでもない。


 さてさて。今から北沢タウンホールで「下北沢演劇祭」の結団式だ! その模様は明日(あすた)、語ろ(かだろ)と思うっす。


コメント
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