麒麟琳記〜敏腕Pの日々のつぶやき改題

還暦手前の身の回りのこまごま。
スポーツや映画演劇など。

たったいた八月の冥王星でたったいま八月の地球では

2016年10月26日 | 鑑賞
毒舌俳句先生としてブレイク中の、
夏井いつきのプライベートにスポット。
その再現ドラマで彼女の元夫を演じる
藤田三三三を画面の中に見かけた。
(10/24、TBS系列)

藤田は来月〈ストアハウスコレクションvol.8
日韓演劇週間4
~見えざるコミュニティをめぐって〉
にて上演される四篇のひとつ
『たったいま八月の冥王星で
たったいま八月の地球では』に出演する。

いやはや長いタイトルである。
和合亮一の現代詩をベースに、
同じく彼の「廃炉詩篇」と構成した舞台。

2013年劇団銅鑼での初演を観た、
上野ストアハウスが気に入り、
冒頭の劇場主催のプログラムへの
参加が決まった作品である。

構成と演出は変わらず、遊戯空間
主宰の篠本賢一が務める。
「銅鑼版」から「ストアハウスバージョン」へ、
どんな采配を振るかに注目だ。

***

日本スポーツの代表チームにおいて、
その構成がアマチュア主体の場合、
強いチームの監督が召集され、
彼のチームのプレーヤーを中心に
優れた顔ぶれが集められることが多い。
そして。
その監督のスタイルで世界に挑む。

さて。
という訳で・・・

銅鑼の公演で、劇団の中心俳優
館野元彦のポジションには、
遊戯空間のエースの一人
藤田三三三が収まった。
タイプは異なるが、その力量はともに
双肩と言えるだろう。

女優陣をまとめた永井沙織の役所に、
小野田由紀子。どちらも巧みなバランサー。

銅鑼の新星・高原瑞季には中込里菜。
J-Theater『近代能楽集』の「葵上」
(10/3~5、近江楽堂)の葵役で、
篠本演出の舞台を踏んだばかりの
秘蔵っ子が、続けざまの起用に応える。

そんな顔ぶれの中、両公演に出演するのは
三田直門。銅鑼版でも作品を牽引した男が
ストアハウスでも鍵を握る。
実はそもそもの『八月の冥王星~』の
三田は企画者でもあるのだ。

和合作品に日本でもっとも積極的な
遊戯空間は、98年『AFTER』に始まり、
五本を世に送り出してきた。

2013年『詩×劇/未来からの言葉』に
三田は出演し、そこから拡がったのが
『八月~』であるのは間違いない。

サッカーでいうところのダイナモとして
劇中で攻守に渡り汗をかく三田が、
フィールドの外でも駆け巡ったことが、
韓国と日本、それぞれ二つのカンパニーが
セレクトされた舞台に結びついた。

***

制作で関わる公演ではない。
ただただ興味深い作品なので、
ちょいと熱く語ってみた。
コメント
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