劇団俳小『これが戦争だ』をみたのは
7月27日、中野ポケットでした。
2001年、9.11米同時多発テロを機に
勃発したアフガニスタン紛争。
タリバン、アルカイーダ(アルカーイダ)、
ウサマ・ビン・ラディン、首都カブール、
などの固有名詞がニュースに踊ったのは、
ああ、もうそんなに昔なのか……。
さて、カナダの戯曲『これが戦争だ』は、
反政府武装勢力タリバンの強力な地域、
南部カンダハル州の、中でも危険な
「パンジェイ」に駐屯したカナダ軍兵士への
インタビューから浮き彫りになる
〈戦争〉を描いていた。
兵士達は、問い掛けをあえて避けて、
個人的なストレス~もう少し言えば
公的なインタビューのさなかに、
私的な性の問題を想起するのだが、
それは言葉にはならないから
知るのは「観客」だけである~を吐露し、
やがてそれが積み上がって「ある出来事」を
浮き彫りにする。
真の戦争の恐ろしさとは何かを!
よくできた戯曲である一方、
いかにも西洋的な「演劇的くわだて」なので
賛否が分かれる舞台だったと思われる。
演出シライケイタの凄かったのは、
それを重々酌み取って、日本的ではない
「私の性」を、あえて丁寧に創ることで
ハナ・モスコヴビッチの狙いを立ち昇らせた点だ。
細かい話になるけれど、この作品が最初で
翌日『ブンナ~』(弊blog8/2付)、
29日に劇団印象(弊blog8/3付)と
三日連続の観劇になった。
ただ本作テーマがあまりに重かったので
一等最後に置きました。
昨日も載せた、中野の劇場からの帰り道。
わかる人にはすぐ解る、あすこである。
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