麒麟琳記〜敏腕Pの日々のつぶやき改題

還暦手前の身の回りのこまごま。
スポーツや映画演劇など。

拝啓、ふたたび。

2020年08月10日 | 俳優座
先月に二度、俳優座の今季ラインナップに
関わる作家や演出家の公演について触れた。

Pカンパニー第31回公演
『拝啓、衆議院議長様-改訂再演』
作/古川健 演出/小笠原響
時/2020年9月17日(木)~21日(月)
於/シアターグリーンBOX in BOX



古川氏は俳優座の秋の公演
No.343『火の殉難』の書き下ろし、
小笠原氏は明けて新春の
No.344『正義の人々』の演出。

そして古川氏、小笠原氏の関わる
『拝啓~』は2016年に起きた
相模原障害者施設殺傷事件を
取り上げた舞台なのだが、
弊団の八柳豪が客演している作品で、
ありがたいことに再演にも出演。
「容疑者」の弁護を引き受ける
人権派弁護士に再び挑むことになった。

その初演時、Pカンパニー公式ブログで、
「今回は弁護士の役ですが、
八柳さんにとって正義とは?」
という問いに対して、
「表裏一体ですよね。
自分にとっての正義が他人には
また違う物になる…だから、
これだという物は分からないです。
ただ、自分の信じる道は
信じて行きたいです」と答えている。

昨年2月6日から11日、初演。
あっという間に完売。
好評につき、今回の東京再演にあたり
改訂も施し、京都と兵庫への巡演もある。

神奈川県の施設で起きた悲劇は
2016年7月26日。
本年2月19日第16回公判で結審。

そう、初演時はまだ公判の前であった。

改訂は、どこまで踏み込むのだろう……。
≪生きるに値しない命など存在しない≫
と銘打たれた舞台が、果たして・・・。

作品のキャッチフレーズとは別に
《人間が犯す罪やその贖罪、
生命の価値、差別、人権などを
テーマにした書き下ろしを上演》
するというシリーズテーマを持つ
“罪と罰”の第6作に期待大。

前述の通り、初演も見逃した方が多かった
『拝啓~』は今回も注目が高いのだが、
COVID-19禍、客席数が絞られて
多くの人々に届かないのが残念だ。

そんな舞台に八柳が少しでも
貢献できることを願う。
さらには、この作品の再々演、
再々々演と連ねることを……。


初演インタビュー時の写真@八柳豪

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