麒麟琳記〜敏腕Pの日々のつぶやき改題

還暦手前の身の回りのこまごま。
スポーツや映画演劇など。

おもに『風待ち』のこと。その4

2015年11月04日 | 制作公演関連
本日ピタパタvol.5『風待ち』開幕です。


これは小太鼓をメンテナンスする
設楽舜山さんの図。
暖をとっているのではなく湿気を飛ばしています。

で、場所は上野ストアハウス。
昨日全公演を終えた
遊戯空間『心中天網島』
(作/近松門左衛門、演出/篠本賢一)
での本番前の写真です。

役者と共に囃子方も大きな役割を担った
舞台は、お陰様で好評いただき
千秋楽は大入満員
補助椅子を沢山出しての幕引きとなりました。



そうそう。我々の楽日のお祝いか、
大通りから劇場に曲がる角にできた
ローソンにポンタ君が立ち、
芝居の盛況に彩りを加えてくれました。


そして今夜、東松原のブローダーハウスにて
今井一隆の作演出『風待ち』初日を開けます。

いよいよです。
土曜日は既に完売。
初日も残席僅かな状況です。

ゲネを終えた劇場ロビーより。
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スタンピードしようぜ!の、3

2015年11月02日 | 制作公演関連
これまで『葉っぱのフレディ』や
『たれぱんだ』などのアニメ作品や
廃校となる学校の姿を精緻なタッチで描いた
実写映画『校歌の卒業式』など、
優しいドラマを紡いできた宇井孝司
~J-Theaterにおいても過去二作品は
『風に立つライオン』『祈り三部作』と
ヒューマンな朗読劇で涙を誘ってきた~
が自ら選択して、サスペンスタッチの
人間が狂気に走っていく『東京スタンピード』を
舞台化するという《事件》を企てた!

宇井が古くからよく知る俳優との
久々の仕事あり、新しい出会いあり……
総勢十九名とまさしく「群集劇」を創出する。



豊島区主催の『池袋わが町』の主人公をはじめ
本作のあとにもミュージカルの主役を控える
上田実規朗がテレビ局ディレクター井沢を演じる。
作者・森達也が投影された役と思われる、
『東京スタンピード』の中心となる人物。

友人で実在の映画監督でもある黒沢清には
寺本匡利。ミュージシャンから俳優に転じ
最近は声優としても活躍。
そして植木等には嶋崎靖。
前段書いた宇井とは旧知の俳優だ。
元風貌劇場主宰は、最近「ちんどん」で
世界を駆け回ってもいる。

ヒロインにはJ-Theater常連の一人・竹田りさ。

さらに宇井の秘蔵っ子ともいえる
木部陽一郎、山田まいこ、吉岡沙知ら
若手たちが、さらに若いオーディション組と
前述したベテラン陣とを繋ぐ役割を担う。



本番まで十日を切った昨日の稽古には
パーカッションの小林円が顔を出し、
いよいよ仕上げの段階だ。

J-Theater日本人作家シリーズ
朗読劇『東京スタンピード』
(原作/森達也、構成・演出/宇井孝司)
11月9日~11日、小劇場B1

10日19時の終演後には作者の森氏との
アフタートークも予定。

前売2800円、当日3000円

戦慄の近未来・・・七年前に書かれた
2014年の物語は「フィクション」だった筈、
だが、まるで預言書のように我々に迫る!!
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てんのあみじま日記(其の五)

2015年11月01日 | 制作公演関連
十一月になった。
そうして遊戯空間『心中天網島』は
全八公演を折り返し、残すは四回だ。

初日の本番中に脇差が折れたりと
トラブルもあったが、生の舞台。
それらも含めて「演劇」である。



本作は七人の役者と三人の演奏者で
お届けしていますが、
上の人形も重要な出演者だ。

以下、感想の一部を紹介しよう。

「三味線、薩摩琵琶、笛、太鼓、
語り、影、文字の映像を使い、
役者同士が対面しない演出は
文楽の要素も感じられ面白かった。
役者たちもとても味わいがあって、
各々の役の心情を余すところ無く伝え、
素晴らしかった」

「近松門左衛門の心中物の中でも
最高傑作の誉れ高い今作であるが、
義理(人が人として守るべき人倫の道)と
人情(例えば恋、己の理性で律すること
能ぬ本能の齎す欲求)の機微を、
これほどドラマチックにまた悲劇的に
同時に美的に描いた作品は古今東西
実に稀である」

「あの時代が、場面が、活き活きと蘇る。
発語としての日本語の美しさ、面白さが、
見事な語りと演奏で盛り上がる。
‘時代物’の新たな魅力に目を開かれた気分」

と有難い言葉に勇気づけられる。



それはそうと。
昨夜の帰りの電車の、乗った車両の八割が
《仮装》という絵には言葉に出来ない
「恐怖」に身の毛がよだった。
ハロウィンは「楽しいお祭り」だ。

自分は参加する気はないが否定はしない。
ただ。
車両の大半がゾンビだったり南瓜、
ナースにピカチューにウォーリーetc
という中で「普通」がマイノリティなこと、
そのことに得も謂われぬ恐怖を感じたのだ。

『心中~』の次の次に控える公演
『東京スタンピード』のテーマとリンクするから
僕自身がナーバスになっているだけなのか。

その事は稿を改めて記す。
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