古民家ギャラリーうした・ガレッジ古本カフェ便り

古民家ギャラリーうしたと隣のガレッジ古本カフェで催している作品展、日々の発見!、書評、詩などを紹介していきます。

雀の手帖  幸田文

2025-02-16 13:13:00 | 本の紹介

新潮文庫 昭和三十四年

 

百日間、エッセイを連作で綴った、名作。

 

出久根達郎氏の解説にもある通り、その文氏

 

独特の言い回しが、とても読んでいて近しい

 

ものを感じさせるのではないか、と思う。

 

風のことや、日常生活をしている上での気づき、

 

そういう点から云って、決して名作を描くのに

 

何かしら特別な体験と云うものは必要ないので

 

はないか、と思えて来る。そこには、平凡で凡

 

一な暮らしがあるのみだ。そして、言葉と云う

 

ものが簡略化されその表現の豊かさが失われて

 

しまったことは、生活自体を色褪せたものにして

 

しまったような気がする。

 

(読了日 2025年1・7(火)5:57)

             (鶴岡 卓哉)  

 

 

 

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