古民家ギャラリーうした・ガレッジ古本カフェ便り

古民家ギャラリーうしたと隣のガレッジ古本カフェで催している作品展、日々の発見!、書評、詩などを紹介していきます。

ある流刑地の話   フランツ・カフカ   本野享一訳

2015-12-14 16:25:56 | 小説の紹介
旅行者が流刑地で精密な機械で処刑される視察




に行く。精密な機械は文字を体に刻む。何か、



社会から隔絶された地で行なわれる残虐性。



処刑人のこのうえもない恍惚の表情を浮かべ




ながらも6時間もかけて殺されるという将校


の話し。それは、体を切り刻み、突き刺し、



血を流させる。暗い謀略の中で、命令に背き



、罪を犯したとされる処刑人の恍惚。暗鬱な



中に、社会のもたらす、得体のしれないシス


テムで時間をかけて殺されてゆく、知らない



人々のことのように思える。
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