1945年~1948年 新潮文庫。
(薄明、苦悩の年鑑、十五年間、メリイクリスマス、眉山、女類、
グッド・バイ 他)
太宰の後期の作品16編が収められている。晩年よりもさらに鋭利に、
シャ-プになっている。それだけ、歳をとったということだが、感
性は衰えてはいない。戦争が終わり、焼け出され、疎開する様子が
描かれていいたり(薄明、たずねびと)することが多く、その戦後の
混乱のさまが良くわかる。思想的にも、底辺には死というものがあり
ながら、更に、ブルジョワ、民主主義、女などへの懐疑とともに、自
己否定を絡めて、それによってさらに昇華されようとする、意志が感じ
られる。最後のグッド・バイで、太宰はこの世とさよならした。
(薄明、苦悩の年鑑、十五年間、メリイクリスマス、眉山、女類、
グッド・バイ 他)
太宰の後期の作品16編が収められている。晩年よりもさらに鋭利に、
シャ-プになっている。それだけ、歳をとったということだが、感
性は衰えてはいない。戦争が終わり、焼け出され、疎開する様子が
描かれていいたり(薄明、たずねびと)することが多く、その戦後の
混乱のさまが良くわかる。思想的にも、底辺には死というものがあり
ながら、更に、ブルジョワ、民主主義、女などへの懐疑とともに、自
己否定を絡めて、それによってさらに昇華されようとする、意志が感じ
られる。最後のグッド・バイで、太宰はこの世とさよならした。