新潮社文庫。
官吏の教職の給料というのはそんなに薄給なのだろうか。
フツーに生活していて、そんなに借金ばかりするようなの
だろうか、と不思議である。同僚は借金をしているようで
はないし、増々不思議である。これが幻想的というヤツな
のだろうかとさえ思ってしまう。
結婚披露宴をつらつらと描いた作品や、生活の上でのうんち
くめいた会話を引き合いにだし、生活を描きだしてゆく。
最後の梟林記はまさしく百閒ワールドっていっていいと思う
作品だ。人殺しのあった隣家でのできごとと、幻想的な大
きな鳥がイメージとして入ってくる……芳醇な想像力を掻き
立てられ、恐怖さえ感じてしまった……。
(鶴岡卓哉)
官吏の教職の給料というのはそんなに薄給なのだろうか。
フツーに生活していて、そんなに借金ばかりするようなの
だろうか、と不思議である。同僚は借金をしているようで
はないし、増々不思議である。これが幻想的というヤツな
のだろうかとさえ思ってしまう。
結婚披露宴をつらつらと描いた作品や、生活の上でのうんち
くめいた会話を引き合いにだし、生活を描きだしてゆく。
最後の梟林記はまさしく百閒ワールドっていっていいと思う
作品だ。人殺しのあった隣家でのできごとと、幻想的な大
きな鳥がイメージとして入ってくる……芳醇な想像力を掻き
立てられ、恐怖さえ感じてしまった……。
(鶴岡卓哉)