新潮文庫 1971年
妹尾氏の手書きのヨーロッパ記。といっても、独特
な視点で、鉄道とホテルから見たヨーロッパ、アメ
リカという感じ。
サグラダ・ファミリアもまだ、だいぶ途中な感じ。71
年だから、この本を今に活かそうとしてもムダであろう。
なんというか歴史書という感じか。いや、違うか。
カラーテレビがあるってよろこんでいる時代だもんなあ。
文字は河童が覗いたインドより、拙く、このあと、91
年の20年後には、もっとうまくなっている。
一年で歩いた国は22か国。税金を使っていったというが、
節約もしているし、河童氏はちゃんとしている。それに、
なんにでも興味を示し、アタックしていくらしい。み
ならいたいものである。
絵をつらつらと眺めていたら、読み終わってしまった。
手書きの拙い字が、手紙を読んでいるみたいな気分にさせ、
とてもよいのではないか……合掌。