新潮文庫 昭和63
亀山湖にその当時住んでいたが、別れを告げる。
純朴な田舎の人は、欲に駆られたり、簡単にテント
張っている者からおカネを巻き上げることを覚えると
途端に顔つきまで変わってしまうという。
立てばビール、座れば宴会、歩く姿は千鳥足、と
野田氏の名調子が続く。そして、独身を貫くには、女
から逃げ回るフットワークが必要だ、と説く。なるほど、
ぼくも捕まらないように、フットワークは軽やかに行こう。
筑後川は30数年で、すでに「この川ももう長いことなか
ろう」と言われている。筑後川は死んでしまったのだろうか。
そして、カヌークラブの横暴に怒っている。
アパート暮らしの友人の子どもに広い原っぱで遊べ、という
と四畳半ほどの広さをぐるぐると走り、それ以上は出よう
としなかった、という。人間は飼い慣らされるとそうなって
しまう。ぼくは自然とここ数十年触れあっていないので、なん
とも言えないが、頭脳だけは自由に駆け回れるようにしよう、
と思った。
都会で食べるまめっこぷりんも、自然の中で食べるまめっこぷりんも、どっちもイケるよ。都会のまめっこは、豆乳100%のフルーツ入りのオイシーぷりんだぜッ。250円。