古民家ギャラリーうした・ガレッジ古本カフェ便り

古民家ギャラリーうしたと隣のガレッジ古本カフェで催している作品展、日々の発見!、書評、詩などを紹介していきます。

またたび東方見聞録    群ようこ

2019-01-09 12:17:33 | 群ようこ
新潮文庫    平成8年


1996年に書下ろしされた「亜細亜ふむふむ紀行」につづくアジア


紀行文。


タイ、上海にいったことがつづられるが、日常の延長線上の旅行とい


った感じだ。


そこには、それでも著者の驚きや、発見があるのだが、女と男のチガイ


か、なんかしっくりとこない。そこじゃないんだよな、という気がする


しね。いや、それでこそ群さんだ、という見解もあるにはあるのだが。


京都篇では、母上との京都旅行で何百万円も散財する様が描かれる。


この時点でわかっていくのだが、もうおカネに関しても、群さんは常識人


ではなくなっているのである。


そこいら辺の感覚が、後年のエッセイをつまらなくさせている原因である



ように思う。


初期の頃はホントに面白かったもんなあ、と感慨深く思う、おれっちだ


った。


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