映画と本の『たんぽぽ館』

映画と本を味わう『たんぽぽ館』。新旧ジャンルを問わず。さて、今日は何をいただきましょうか? 

マグノリア

2014年05月29日 | 映画(ま行)
天気予報でも予測不能



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本作、公開時に劇場で見たのですが・・・1999年作品?
もう15年も前になるんですね・・・。
3時間の長さで、作中のクイズ少年と同じく、
トイレに行きたくて耐えられなかった記憶が・・・。
ラストの驚愕的出来事のほかは、なんだかたいくつだった記憶ばかりがあり、
今回見なおしてみました。


ロス郊外に住む男女12人の24時間を描く群像劇です。


病でイマワの際にあるテレビの大物プロデューサー。
その若き妻(ジュリアン・ムーア)。
彼が昔捨てた息子(=人気上昇中のSEX伝道師)(トム・クルーズ)
その看護人(フィリップ・シーモア・ホフマン!)

ガンを宣告されたクイズ番組の司会者。
彼を憎む娘。
その彼女に一目惚れをする警官。

クイズ番組で活躍する天才少年。
かつてクイズ番組で活躍した天才少年→今はダメ男


老若男女、一応は成功者と呼ばれる人から、落ちこぼれのダメ男まで・・・、
立場はそれぞれですが、
みな心の底に深い鬱屈や後悔を抱え込んでいます。
特に、死を目前にした男性二人は、
もはや取り返しがつかない人生の汚点に悩んでいる。
終盤、インターバルのように流れるメロディがいいですね。
登場人物たちが皆その歌を口ずさんでいる。
それぞれが後悔をしつくし、考えも煮詰まったそんな時・・・!


途中何度か挿入される気象情報でも予測できなかった、
とんでもないものが降り注ぎます!!


通常は考えられない出来事。
そんなことが起こることもある。
人生の今の苦境は、過去の自分が行ったことの結果で、
どうしようもないことなのだけれど・・・、
だけどこんなとんでもないことが起こったりするのもまた人生だ。
くよくよ悩んでいたってしかたない・・・と、
そんな気にさせられるわけです。
当初見た時にも感じたのですが、意外なものが降ってきた、
それは心理的に彼・彼女らに大きな働きかけをするのですが、
直接的・具体的にどうということではないんですね。
そんなところがちょっと物足りない気がします。


そして、やっぱり長すぎでした・・・。

マグノリア<DTS EDITION> [DVD]
ポール・トーマス・アンダーソン
日本ヘラルド映画(PCH)


「マグノリア」
1999年/アメリカ/187分
監督・脚本:ポール・トーマス・アンダーソン
出演:ジェレミー・ブラックマン、トム・クルーズ、ジョン・C・ライリー、ジュリアン・ムーア、フィリップ・シーモア・ホフマン、フェリシティ・ハフマン、アルフレッド・モリーナ

意外性★★★★☆
満足度★★★☆☆