映画と本の『たんぽぽ館』

映画と本を味わう『たんぽぽ館』。新旧ジャンルを問わず。さて、今日は何をいただきましょうか? 

ラン・オールナイト

2015年06月03日 | 映画(ら行)
闘うお父さん!!・・・何度目?



* * * * * * * * * *

ニューヨーク、ブルックリンを縄張りとする
マフィアの殺し屋ジミー・コンロン(リーアム・ニーソン)。
しかし今は、家族には見放され、老いて酒浸りの日々。
そんなある日、息子マイクの命が狙われ、
ジミーは彼を助けるために相手を射殺してしまいました。
ところがその相手というのが、マフィアのボスで親友であるショーン(エド・ハリス)の息子。
ショーンは怒り、報復としてマイクを殺した後にジミーを殺すと宣言。
ジミーはマイクをかばいつつ、
復讐に燃えるショーンの放つ殺し屋や、警察から逃れなければならない。
過酷な一夜が始まる・・・。



家族のために命がけで奔走し、敵と闘うお父さん。
いやそれ、リーアム・ニーソンのいつものパターンそのものなんですけど
・・・といいたいところですが、しかしこれがやはり面白いので困ってしまう。


まずジミーは息子に徹底的に毛嫌いされています。
息子マイクは父親を反面教師として地道に正しく生きようとしている。
ジミー自身も、もう息子との関係の修復はほとんど諦めていたのですが、
否応なく関わらねばならなくなってしまう。
息子の命を救うためなら、たとえ相手がだれでも倒すのみ。



・・・というわけで対峙するのがエド・ハリス。
うーむ、ハリウッド映画界の重鎮同士。
親友である二人が、レストランという似合わぬ場所で、
心の底で火花を散らしながらも、表面は穏やかに話し合うシーンは怖かったですねえ・・・。

リーアム・ニーソンとエド・ハリスというのが、
様々な映画の中で占めるポジションというのが似ているんですよね。
今でこそ、リーアム・ニーソンは主役級ですが、
これまで双方、割と重要なバイプレーヤーという立ち位置だったような。
(リーアム・ニーソンは、アカデミー主演男優賞を受賞していますが)
年の頃も似ているし・・・。
そんなライバル感も見えるような気がして、
実際ここのシーンは怖いです。



とにかくまあ、家族を守るために命をかけて、
決して諦めず、老骨に鞭打って奔走する。
この図式が似合ってサマになる。
やはりリーアム・ニーソンなのでした。

2015年/アメリカ/114分
監督:ジャウム・コレット・セラ
出演:リーアム・ニーソン、ジョエル・キナマン、ビンセント・ドノフリオ、エド・ハリス、ニック・ノルティ、ボイルド・ホルブルック
闘うお父さん度★★★★★
満足度★★★★☆