映画と本の『たんぽぽ館』

映画と本を味わう『たんぽぽ館』。新旧ジャンルを問わず。さて、今日は何をいただきましょうか? 

トゥモローランド

2015年06月15日 | 映画(た行)
かつて未来に憧れた大人たちのためのファンタジー



* * * * * * * * * *

バッジに触れた瞬間表れる未知の世界。
予告編を見てワクワクしましたが・・・、
実際に見るとその時以上の感慨はないような・・・。



17歳ケイシー(ブリット・ロバートソン)は、
自分の荷物の中に見慣れないピンバッチが紛れているのを見つけます。
バッジに触れたケイシーは、
テクノロジーの発達した未知の世界「トゥモローランド」に迷い込みますが、
程なく戻ってしまいます。
そんな時、アテナ(ラフイー・キャシディ)と名乗る謎の少女が、
再びトゥモローランドに行きたければ、
フランクという男を尋ねろというのです。
しかし、訪ねたフランク(ジョージ・クルーニー)は、
夢を失った中年男で・・・。



アテナのパワフルでキュートな様がとても楽しかった。
そう遠くない未来に、本当にこんなふうなロボットが、
人間に混じって生活する世界が来るのでしょうか?
そう言えばドラマ「エクスタント」に登場するロボット少年役ピアース・ガニォンが、
ケイシーの弟役で出ていました。
ドラマではロボット役ということもあって極力無表情なのですが、
こちらは表情豊かで可愛かった!!


何が飛び出すかわからない、
おもちゃ箱をひっくり返したような世界観。
確かに非常に楽しくはありましたが、
「感動」とまでは行かないような・・・。
私達が子供の頃、確かに未来は輝いていました。
様々なテクノロジーの発達とともに、
人々は豊かで幸福な生活を送っているに違いない、と。
けれど、実際はそうでもないんだなあ・・・。
何時の世にも人は争うものだし、
依然としてある貧富の差、差別。
始めから有り余るほどのテクノロジーに囲まれた世界に生まれてきた今の子供達は
未来に何を夢見るのだろう。



・・・どうも本作は、かつて未来に憧れた大人たちの、
ノスタルジーにしか過ぎないような気がします。


「トゥモローランド」
2015年/アメリカ/130分
監督:ブラッド・バード
出演:ジョージ・クルーニー、ヒュー・ローリー、ブリット・ロバートソン、ラフイー・キャシディ、トーマス・ロビンソン、

満足度★★★☆☆