女性的役割に縛り付けられるエイリアンを焼き滅ぼすリプリー
* * * * * * * * * *
エイリアンシリーズを、また続けていきたいと思います。
前作で、ただ一人生き残ったリプリーと猫は、
コールドスリープのまま57年後、宇宙空間を漂っていたところを救出されます。
リプリーは人々にエイリアンのことを話すのですが、
誰も信じようとしません。
しかもあろうことにあの惑星LV426には、
すでに開発植民星として100名以上の人が住み着いているという・・・。
ところがその後、惑星からの連絡が途絶えたということで、
探索のための軍隊との同行をリプリーは依頼されます。
はじめ、リプリーはまたあの恐ろしい目に合うのはゴメンだと拒むのですが、
夜な夜なエイリアンに腹を食い破られる悪夢にうなされる彼女は、
この恐怖を克服するためにはエイリアンをこの世から抹消する他ない、
と思い直し、軍に同行することに・・・。
さて、いよいよその惑星に到着してみると、
廃墟の基地にたった一人、隠れて生き延びた少女ニュートを発見。
リプリーは彼女を守り抜くと決意します。
しかし、何匹ものエイリアンが襲撃し、
鍛え抜かれたはずの仲間が一人、また一人とエイリアンの餌食になっていく・・・。
ここではリプリーは少女を守り抜くことに終始します。
ということはつまり、前作のような「フェミニズム」的側面はなくなっているのか
・・・と、思いきや、
内田樹氏は更にまた、フェミニズム論を繰り広げています。
監督が変わっても、そこら辺は受け継がれているんですね。
以下、また内田樹氏の受け売り。
確かにここではリプリーのニュートへの強い母性的感情が表されているけれども、
一方、エイリアンの方に注目します。
本作には卵を生み続ける女王アリのような、
つまりは女王エイリアンが登場します。
この女王エイリアンは長い産卵管を持つために、身動きできず
ほとんど「産む機械」になっているのです。
そのため、さらわれたニュートを取り戻しに来たリプリーに
火炎放射器で卵を焼き払われてしまってもどうにもできない。
子を産み育てるという女性的役割に縛られたエイリアンを、
徹底的に焼き尽くし滅ぼすというリプリーは
やはり、フェミニズムの旗手なんですねえ・・・。
母子が離れ離れのほうが母親の能力がまして、
結果的に子供は幸福になると、
そのようなことも暗示しています。
それからこれまで同様、ここにもアンドロイドが登場します。
前作のことがあるので、リプリーは彼を信用できないでいるのです。
最後の最後に、やはり彼に裏切られたのか?というシーンがありますが、
しかしやはり彼は信頼のできる友でした。
・・・というのは、なんだか当たり前すぎて、私にはつまらない。
アンドロイドはやはりどこか計り知れないところがなくてはね・・・。
しかし、このアンドロイド・ビショップは、
アンドロイドと言うよりむしろ「人造人間」と言ってほしいと、自ら語っていました。
つまり彼らはレプリカントと同じ存在なのかしらん?
白い体液を持つサイボーグ?
謎です。
「エイリアン2」
監督・脚本:ジェームズ・キャメロン
出演:シガニー・ウィーバー、マイケル・ビーン、ポール・ライザー、ランス・ヘンリクセン、シンシア・デイル・スコット、キャリー・ヘン
フェミニズム度★★★★☆
満足度★★★★☆
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エイリアンシリーズを、また続けていきたいと思います。
前作で、ただ一人生き残ったリプリーと猫は、
コールドスリープのまま57年後、宇宙空間を漂っていたところを救出されます。
リプリーは人々にエイリアンのことを話すのですが、
誰も信じようとしません。
しかもあろうことにあの惑星LV426には、
すでに開発植民星として100名以上の人が住み着いているという・・・。
ところがその後、惑星からの連絡が途絶えたということで、
探索のための軍隊との同行をリプリーは依頼されます。
はじめ、リプリーはまたあの恐ろしい目に合うのはゴメンだと拒むのですが、
夜な夜なエイリアンに腹を食い破られる悪夢にうなされる彼女は、
この恐怖を克服するためにはエイリアンをこの世から抹消する他ない、
と思い直し、軍に同行することに・・・。
さて、いよいよその惑星に到着してみると、
廃墟の基地にたった一人、隠れて生き延びた少女ニュートを発見。
リプリーは彼女を守り抜くと決意します。
しかし、何匹ものエイリアンが襲撃し、
鍛え抜かれたはずの仲間が一人、また一人とエイリアンの餌食になっていく・・・。
ここではリプリーは少女を守り抜くことに終始します。
ということはつまり、前作のような「フェミニズム」的側面はなくなっているのか
・・・と、思いきや、
内田樹氏は更にまた、フェミニズム論を繰り広げています。
監督が変わっても、そこら辺は受け継がれているんですね。
以下、また内田樹氏の受け売り。
確かにここではリプリーのニュートへの強い母性的感情が表されているけれども、
一方、エイリアンの方に注目します。
本作には卵を生み続ける女王アリのような、
つまりは女王エイリアンが登場します。
この女王エイリアンは長い産卵管を持つために、身動きできず
ほとんど「産む機械」になっているのです。
そのため、さらわれたニュートを取り戻しに来たリプリーに
火炎放射器で卵を焼き払われてしまってもどうにもできない。
子を産み育てるという女性的役割に縛られたエイリアンを、
徹底的に焼き尽くし滅ぼすというリプリーは
やはり、フェミニズムの旗手なんですねえ・・・。
母子が離れ離れのほうが母親の能力がまして、
結果的に子供は幸福になると、
そのようなことも暗示しています。
それからこれまで同様、ここにもアンドロイドが登場します。
前作のことがあるので、リプリーは彼を信用できないでいるのです。
最後の最後に、やはり彼に裏切られたのか?というシーンがありますが、
しかしやはり彼は信頼のできる友でした。
・・・というのは、なんだか当たり前すぎて、私にはつまらない。
アンドロイドはやはりどこか計り知れないところがなくてはね・・・。
しかし、このアンドロイド・ビショップは、
アンドロイドと言うよりむしろ「人造人間」と言ってほしいと、自ら語っていました。
つまり彼らはレプリカントと同じ存在なのかしらん?
白い体液を持つサイボーグ?
謎です。
「エイリアン2」
監督・脚本:ジェームズ・キャメロン
出演:シガニー・ウィーバー、マイケル・ビーン、ポール・ライザー、ランス・ヘンリクセン、シンシア・デイル・スコット、キャリー・ヘン
フェミニズム度★★★★☆
満足度★★★★☆