映画と本の『たんぽぽ館』

映画と本を味わう『たんぽぽ館』。新旧ジャンルを問わず。さて、今日は何をいただきましょうか? 

2 / デュオ

2014年06月21日 | 西島秀俊
女の行動が理解不能

* * * * * * * * * *

えーと、1997年の作品。
と~っても若い西島秀俊さんに、思わず見とれる冒頭シーン。
だけれども、次第になんだかなあ・・・と思えてきてしまいます。
 あ、西島さんが悪いのではなくて、このお相手役の女性の心理が、
 ちーっとも迫ってこないというかピンぼけに思えてねえ・・・。


ブティックで働く優(柳愛里)は、売れない俳優の圭(西島秀俊)と同棲しています。
まあ、ほとんど圭はヒモ状態だね。
 なにげに優にお金をせびっていたりして。
しかしそれはそれで、穏やかで平和だったわけです。二人にとって。
でもある日、圭がプロポーズの言葉を口にした時から、二人の平穏な時が崩れていく。


圭はほとんど仕事がなくなってしまい、自分の将来が見えなくて不安だったんだろうね。
それで、結婚することによって何かを変えたかった・・・。
 というか、優との結びつき(=金ヅル)をもっと強固なものにしたかっただけという気もする。
でも、優はウンとはいわなかった。
 なぜ急に圭がそんなことを言い出したかわからなかったから。
うん、このへんまではよく分かるよ。
 そりゃそうだよね、虫のいい圭の気持ちも透けて見える感じだし。
 でも問題はそこから先なんだな。
圭は気分を害して、急に怒ったり、部屋をめちゃくちゃにしたりするんだよね。
そのとき、優は「もうアンタなんか出て行って!!」とはっきり言えばよかったんだよ。
でもなんだかヘラヘラしてて、圭が出ていこうとするとすがりつく。
うわー!嫌だ。
 私はこういう未練がましい女が一番嫌いなのさ!
そしてすっかり危うい精神状態になってしまった彼女は、仕事も手につかず、
 ついには仕事もやめて姿をくらますのであった・・・
あ、そこまで言っちゃったら、ネタバレじゃん。
いや、だってさ、この女のわけわかんなさ説明しようと思ったら、
 ここまで言わないとね・・・。
いやー、だから初めから男の方を追い出すべきでしょ、といってるのに。
 自分から逃げてどうするのさ。
 うーん、理解不能。
 当時、こういう女のわけわかんなさが、魅力だったりしたわけ?
いやあ、そんなはずはないけど・・・。


それから、作中、この二人に対して、インタビューみたいなシーンがあるよね。
 二人の行動の理由を語らせようとする。
 それもなんだかピント外れ。
 そんなところで説明をいれようとしちゃだめだよ。
 ・・・というかそもそもちっとも説明になってないし。
男の側の心理はまあ、わかります。
 わからないのは、こんな女のどこが好き?ってことだけど・・・。
 でも自分が女であるがゆえに、
 女側の心理は理解不能で、感情移入もし難く、不満しか残らない作品となってしまった・・・。
そしてまた、ラストがまた、信じられないんだよー!
 アンタには信念ってものがないのかい!ってね。
残念~。

2/デュオ [DVD]
柳愛里,西島秀俊,渡辺真紀子,中村久美
ハピネット・ピクチャーズ


「2 / デュオ」
1997年/日本/90分
監督:諏訪敦彦
出演:柳愛里、西島秀俊、渡辺真紀子、中村久美
こんな女はイヤ度★★★★★
満足度★☆☆☆☆


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