これこそグイン!
* * * * * * * * * *
ケイロニアの都サイロンが、黒死病の恐怖に続いて、
強力な魔道を操る黒魔道師たちに脅かされた『七人の魔道師』事件から一年。
豹頭王グインの指揮のもと、復興を目指すサイロンを、
またしても未曾有の災厄が襲った!
発端はトルクの影、"まじない小路"の異変。
そして幽閉された皇女シルヴィアをめぐって暗躍する不可解な男。
忍び寄る見えざる脅威から再び都を守るべく、
豹頭王は心を奮いたたせて走り出すのだった!
* * * * * * * * * *
栗本薫さんを引き継ぐシリーズの第二弾。
ということで、やっぱりぴょこぴょこコンビでお届けしま~す。
前回はパロの物語。
今回は著者が交代してサイロンの物語ですね。
パロにも大変な災難が降りかかったのですが、こちらサイロンも大変なことになっていきます。
まあ、このへんはお二方の意気込みといいますか、
まず大きな事件から入らなければ書き出せないという事情があったのではないでしょうか。
物語は緩急が大事だから、パロにしてもサイロンにしても
こう立て続けに災難に巻き込まれるのはどうも大変すぎ・・・と思わなくもないのですが、
仕方のないところでしょう・・・。
で、この度のサイロン、
ようやく黒死病が収まったと思ったのに、今度は大量のトルクが襲いかかります。
トルク、つまりネズミなんですね。
そのトルクを笛を吹いてあやつる謎の男・・・。
ハーメルンの笛吹きをも思わせる、なかなか面白い設定ではないの。
また、「シルヴィアこそが、このサイロンに災いを呼び起こした張本人だ」との噂が蔓延し、
群衆が彼女の幽閉された塔へ押し寄せるという事態に・・・。
いやほんとに、難儀なことです。
が、つまりこれらは当然「魔導」に導かれているわけで、
影で糸を操っているのは一体何者なのか。
そういう大きな謎があるわけなんですね。
そういうこと。
でもこの本でよかったのは、それに対峙するのがほかならぬ"グイン"であること。
慌てず騒がず、冷静な判断と的確な指示。
グインがいれば大丈夫、そう思わせてくれます。
実はそれこそがグインのグインたるところ。
立派にグインが帰ってきました!
宵野さん、ありがとう!!
そうなんだよね、申し訳ないけど、前131巻はいかにも登場人物たちにニセモノ感がつきまとったのですが、
こちらは割といい線行っていたように思うのです。
少なくとも、グインはホンモノだ。
で、でもね、最後の最後に、結局又シルヴィアを苦境に陥れてしまったのはグイン、
ということになるのでは・・・?
う~む、でも多分シルヴィアはここであっさり死んだりはしないと思う。
でもどんなに頑張ってもグインはシルヴィアの心を救えないというか、
皮肉な結果にしかならない、というのはもうお約束なのだよ、きっと・・・。
彼女は生き抜いて、たったひとつのグインの弱みで在り続けるわけなんだ。
なるほどねー、そういうことか。
少し気を取り直したので、やはり続きも読んでいくことにしましょう。
「グイン・サーガ132 サイロンの挽歌」宵野ゆめ
満足度★★★☆☆
サイロンの挽歌 (ハヤカワ文庫JA) | |
天狼プロダクション | |
早川書房 |
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ケイロニアの都サイロンが、黒死病の恐怖に続いて、
強力な魔道を操る黒魔道師たちに脅かされた『七人の魔道師』事件から一年。
豹頭王グインの指揮のもと、復興を目指すサイロンを、
またしても未曾有の災厄が襲った!
発端はトルクの影、"まじない小路"の異変。
そして幽閉された皇女シルヴィアをめぐって暗躍する不可解な男。
忍び寄る見えざる脅威から再び都を守るべく、
豹頭王は心を奮いたたせて走り出すのだった!
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栗本薫さんを引き継ぐシリーズの第二弾。
ということで、やっぱりぴょこぴょこコンビでお届けしま~す。
前回はパロの物語。
今回は著者が交代してサイロンの物語ですね。
パロにも大変な災難が降りかかったのですが、こちらサイロンも大変なことになっていきます。
まあ、このへんはお二方の意気込みといいますか、
まず大きな事件から入らなければ書き出せないという事情があったのではないでしょうか。
物語は緩急が大事だから、パロにしてもサイロンにしても
こう立て続けに災難に巻き込まれるのはどうも大変すぎ・・・と思わなくもないのですが、
仕方のないところでしょう・・・。
で、この度のサイロン、
ようやく黒死病が収まったと思ったのに、今度は大量のトルクが襲いかかります。
トルク、つまりネズミなんですね。
そのトルクを笛を吹いてあやつる謎の男・・・。
ハーメルンの笛吹きをも思わせる、なかなか面白い設定ではないの。
また、「シルヴィアこそが、このサイロンに災いを呼び起こした張本人だ」との噂が蔓延し、
群衆が彼女の幽閉された塔へ押し寄せるという事態に・・・。
いやほんとに、難儀なことです。
が、つまりこれらは当然「魔導」に導かれているわけで、
影で糸を操っているのは一体何者なのか。
そういう大きな謎があるわけなんですね。
そういうこと。
でもこの本でよかったのは、それに対峙するのがほかならぬ"グイン"であること。
慌てず騒がず、冷静な判断と的確な指示。
グインがいれば大丈夫、そう思わせてくれます。
実はそれこそがグインのグインたるところ。
立派にグインが帰ってきました!
宵野さん、ありがとう!!
そうなんだよね、申し訳ないけど、前131巻はいかにも登場人物たちにニセモノ感がつきまとったのですが、
こちらは割といい線行っていたように思うのです。
少なくとも、グインはホンモノだ。
で、でもね、最後の最後に、結局又シルヴィアを苦境に陥れてしまったのはグイン、
ということになるのでは・・・?
う~む、でも多分シルヴィアはここであっさり死んだりはしないと思う。
でもどんなに頑張ってもグインはシルヴィアの心を救えないというか、
皮肉な結果にしかならない、というのはもうお約束なのだよ、きっと・・・。
彼女は生き抜いて、たったひとつのグインの弱みで在り続けるわけなんだ。
なるほどねー、そういうことか。
少し気を取り直したので、やはり続きも読んでいくことにしましょう。
「グイン・サーガ132 サイロンの挽歌」宵野ゆめ
満足度★★★☆☆
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