ビジネス時代劇
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江戸時代のお話です。
大津の米問屋・大善屋で丁稚奉公することになった銀次(上村侑)。
彼には思いのほか商才があり、通常の仕事はもちろん、
怪我をして働けなくなった大工を救済する方法を考え出したり、
閑古鳥が鳴く茶屋に客寄せのアイデアを出したり、
発想力とその人柄から、皆の信頼を得ています。
ある時、悪辣な奉行の罠で、大善屋が千両もの借金を背負わされてしまいます。
銀次は大津と15里(60キロ)離れた堂島の
米の価格差を利用した、裁定取引を思いつきます。
飛脚でも半日かかる距離、銀次はいかに情報を迅速に入手するのか・・・?
今なら、現場の地球の裏側でさえも一瞬で情報が届いてしまう。
そうでなかった時代の工夫の話です。
江戸時代の経済事情は思いのほか進んでいます。
先物取引をしていたのは日本が世界でも一番早い時期なのだとか。
そんな時期に、独自の商才を発揮させた男の物語。
なかなか興味深い。
それと絡むのが、大善屋で銀次の先輩として方向していた、蔵之介(森永悠希)。
彼は、大善屋と同業者の息子ですが、父親が奉行とグルになって大善屋を罠にかけたのでした。
そして蔵之介は、父から大善屋を潰す手助けをするようにと言われていたのです。
そのため心ならずも、銀次の計画の裏切り行為をしてしまう。
こうした、人間関係のヒリヒリ度も見所です。
そうそう、アイドルが歌って踊って、オタクたちが盛り上げる
などというシーンは、まあ、ご愛敬ではありますが、楽しかった!!
<Amazon prime videoにて>
「近江商人、走る!」
2022年/日本/114分
監督:三野龍一
脚本:望月辰
出演:上村侑、森永悠希、真飛聖、前野朋哉、田野優花、堀部圭亮
江戸時代の商売事情度★★★★☆
満足度★★★.5
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