映画と本の『たんぽぽ館』

映画と本を味わう『たんぽぽ館』。新旧ジャンルを問わず。さて、今日は何をいただきましょうか? 

カメラを止めるな!

2018年08月19日 | 映画(か行)

ノンストップ撮影の裏で・・・

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映画専門学校「ENBUゼミナール」のワークショップ「シネマプロジェクト」第7弾として制作された作品。
当初都内2館の上映だったものが、口コミで評判が広まり、全国に拡大。
札幌でも現在2館で上映されていましたが、賑わっていました! 

自主映画の撮影隊が山奥の廃墟でゾンビ映画の撮影をしていたのですが、
そこへ本物のゾンビが来襲。
スタッフが次々と襲われ、ゾンビ化していきますが、
監督はこれをチャンスとして、なおも撮影を続行します・・・。

・・・といった映画作品が、37分ワンシーン・ワンカットで撮られているのです。
ワンシーン・ワンカット。
私、以前三谷幸喜さんの「大空港2013」(100分!!)というテレビドラマを見ているので、
そういう技法については理解しておりました。
ドラマをカメラを止めずにワンカットで撮る。
場面を移動したければ俳優とともにカメラも移動しなければなりません。
俳優のセリフや動きはもちろん、スタッフも
はじめから最後まですべての内容・手順を把握していなければこんなことはできません。
しかもこの映画作品中の設定として「生放送」という縛りまであってスリル満点。

まあそんな理由からでありましょうか、
途中で妙な「間」があったり、意味不明のシーンがあったり、長すぎるシーンがあったり、
疑問を感じる部分が少なからずあるのです。



ところが、それこそが本作のキモなのでした!!



本編は、この37分ワンシーン・ワンカットの後にあると思ったほうがいい。
最後まで見れば、日頃「ゾンビ映画なんて・・・」と思う方も納得の作品になっています。
(他でもない、私がそうなので・・・)
有名俳優が出ているわけでもない、自主上映として誕生した本作ですが、
そのチャレンジ精神こそが、大手プロの作品にはないものなのかもしれません。
評判に違わない、興味深い作品でした。
何よりも面白い!というのも大事ですね。




<ディノスシネマズにて>
「カメラを止めるな!」
2017年/日本/96分
監督・脚本:上田慎一郎
出演:濵津隆之、真魚、しゅはまはるみ、長屋和彰、細井学

アイデア度★★★★★
満足度★★★★☆



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