上座の上役の前に卑屈に屈みこんで、「お流れ頂戴・・・」なんて、今でもやってんのかなぁ。「おぅ、いいとも君も一つ・・・」なんて、飲んでた杯干して、へいこら両の手を差し出す部下に下げ渡す。部下は恭しく押し頂いて、有難そうに飲み干す。で、「ご返杯・・・」。会社の飲み会、あるあるの光景だった。要するにマウンティングだぜ。すべては上下関係。出世するもしないも、給料上がるも上がらないも、上役次第、どうなんだ?今。さすがにこれほどのあからさまな、よいしょ、ご追従はなくっなったかもしれないな。
でも、こと賃金についちゃ、今も同じことやってんじゃないか。春闘とかって、如何にも対等に戦って賃上げ勝ち取ったとか言ってるが、基本は会社側にお願いしてるわけだもの。会社によっちゃ、面と向かう組合幹部も机の下で手を握り合ってるとか。「おこぼれ頂戴よ、ね、お願い」って調子だろ。
まだ組合のあるところはましだ。ない所の方が断然おおい。と、なるとほぼ経営者の言いなり、気分次第ってことで、とうとう20年間賃金が上昇しないワーストワン(先進国中)になっちまった。
これはしたり、こうも購買力上がらないと景気も上向かない、よし、ここは一つ中間管理職あるいは閑職顧問に徹して、「社長、一つお流れ(おこぼれ)をぺいぺいにも・・・」って、いざり寄ってるのが岸田の3%は賃上げ発言ってことだぜ。まっ、それ受けて賃上げに応ずる経営者なんてほとんどいないだろうな。「いやぁ、原材料費の値上がりが厳しくてぇぇ」なんてな。
って言いながら、社内留保はたんまりため込み、株主にはごっそり配当、ついでに自分たちにも分け前。つまりさ、お願いしたり、おべっか使ったり、政府に代弁してもらったって賃金は上がらねえってことだぜ。
賃金が上がる理由は二つ。一つは労働力が不足の時。これはないはわな。すでに大多数を非正規に追い込んで使いたい時だけ使ってるんだし、それでも足りない部分は実習生とか偽って安い労働力ベトナムあたりから引っ張ってきてるからな。それも期限付きって、定住はさせません、ってどこまで身勝手強欲なんだよ。あっ、ついでに言うと、その実習生の送り出し、受け入れ機関の70%が違法行為してるんだってよ。なんて国だい!
も一つの理由、それは組合の賃上げ闘争だ。これ、以前に紹介した『賃金破壊』で竹信三恵子さんがはっきりと明言してる。そうだと思う。俺の貧しい組合活動経験から言っても納得できる。公務員の組合だったけど、季節には深夜まで交渉続けてたものな。で、給料や様々な職場環境の改善を勝ち取ってきていたんだ。例えば、ようやく社会に広がるずっと前から女性の産前産後の休暇制度とかね。
で、この組合の活動がほぼ絶滅危惧種になっちまった。今時、ストライキ打てる組合ってどれだけある?給料上がるわけないよ、おこぼれ求めて手を差し上げてるだけじゃ。
上手く資本家、支配者層に丸め込まれちまったからなぁ。高度成長期は、戦わなくっても分け前もらえるゆとりがあったんだ。それ良いことに、伝家の宝刀って奴を差し出しちまったからな。いや上手に刀狩りされちまったのさ。それも、従順な庶民の力を借りて。違法な首切りの大鉈隠し持って。ストライキ?そんな他人に迷惑かけるなんて!団体交渉?恐ろしい吊し上げじゃないか!
結局この数十年は、文句の一つも言わずせっせと働く者を作り出して来た年月なんだぜ。
日本の憲法にゃ労働者の権利てのが三つもはっきりと上げられてるってのに、そんなことも教えられていない。正当な労働争議行為さえ、暴力だ犯罪だって、警察、検察さえ乗り出して来る異様な社会になっまった。本ブログ「世の中、真実を知ることからはじまるんだぜ」https://blog.goo.ne.jp/taowatarukaze2014/e/fd9abe44ddae5c7d04f31eb75324b3f6見てくれ。
ただただ、他人様に迷惑かけるんじゃないよ。この処世訓が自己責任オンリーの社会を作り出して、もう二進も三進も行かないじり貧に落っこちちまったってるのが今の社会なんだぜ。
だからさぁ、もうそろそろ、おこぼれ頂戴の社会は返上しようじゃねえか。しっかり声上げて、労働三法の力借りながら、カウンターパワーを盛り上げてしかないと思うぜ、このどん底日本から奪取する方法は。
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