全英連参加者のブログ

全英連参加者の、言葉やその他諸々についての雑感... 不定期更新です。

「戦争(軍事)の民営化」

2005-05-13 05:02:21 | 全英連参加者 2005
 ここ数日、イラクで日本人の方が襲撃され、今日の段階では安否が不明になっている。何よりも無事に…おけがをしているらしいが…日本に帰ってきていただきたい。

*****

 この事件報道で、耳慣れない言葉を聞いた。

 ”戦争(軍事)の民営化”

 なんだこれ。なんて英語(表現)の日本語訳なんだ?

*****

 聞くところによると、現在イラクでは軍隊だけでは警備(治安維持)の人手が足りない。戦闘が終了していることになっているので、アメリカはアメリカ兵の戦死を増やしたくない。だから、「民間の警備会社」に資材輸送などの「警備業務」を委託しているらしい。それだけなら「戦争」が「民営化」するとも思えないのだが、警備業務の委託を受けた警備会社が小銃だけではなくかなり火力の強い「武器」を用い、警備業務をしている実態があるようだ。警備業務の途中では、発砲することもあるだろうし、人ももちろん命を落とす。民間の警備会社が実質的には戦争を行っている。これを「戦争(軍事)の民営化」というらしい。今回は警備会社の方に多くの犠牲者がでたということ。
 警備会社って、日本国内のイメージとはえらく違うようだ。

 これって、「戦争」は国家同士が戦うのものという一般的な考え方-少なくとも僕の認識-からはかけ離れている。9.11以降、「戦争」は国家間だけのものではなく、「テロとの戦争」のようなカテゴリーが目の前に現れた実感はあったが、やはり武器を用いて戦争をするのは軍隊同士、(これは、国家意志を代理するものだと思う)という意識が僕にはあった。戦争に負けると国家の指導者は裁かれ、排除されても、国に命じられて戦争に行ったり、戦闘をした人は指導者と同様には扱われないものだという漠然とした考えがあった。
 -もちろん特定の個人でも国際法違反は裁かれる。

 今回の報道で、僕の考えは時代とずれがあることがわかってきた。僕の戦争という概念は20世紀のもの... 戦争のアウトソーシングともいっていた。
 参ったな。何なんだろう。



  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする