全英連参加者のブログ

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大阪市の公募校長、3か月で退職

2013-07-03 04:14:28 | 気になる 地方自治・行政

 大阪市立小中学校で今年度から導入された校長の全国公募に応募し、4月に民間人校長として就任した市立南港緑小(住之江区)の千葉貴樹校長(38)が、就任からわずか3か月足らずの25日付で退職する。
 6月25日朝、YomiuriOnline等で報じられた。校長公募は橋下徹市長の肝いりで導入。今春に11人が就任。退職は初めて。

 読売によれば、千葉校長は外資系証券会社出身。退職理由は「一身上の都合」。関係者によると「公募校長としてやりたいことと、市教委が求める校長像の間に大きなズレが生じていた」と悩んでいたという。読売の取材に対し、千葉氏は「現段階で理由は言えない」と明言を避けた。

 同日夕方のMBS NEWS
 退職理由として、千葉校長は、①「自分の能力の生かせる学校でなかった」、「委員会の方が公募校長を雇い入れる準備ができていなかったのかなあと。いろんなところで初めの段階から疑問を感じていたと述べたという。自分の思い描いていたグローバル人材を育てるという思いが生かせない、と感じたのが理由。就任わずか1ヶ月余りで退職を考えたのだそうだ。しかし、俯瞰的というか、第三者的というか。他人事のようなコメントである。
 ②「民間校長として赴任した際にやりたいことは、『グローバル人材の育成』。私が赴任した場所は、ちょっと違う課題のある学校で、自分の本来100%の力を注いで、かつ自分の力を発揮できる場所とはちょっと違うのかなと」

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 給料最低・小規模校…民間人校長、謝罪なき退職
 これは、26日(水)の読売新聞記事の見出し。

 同校長は、③「私が力を発揮できる場所とは違う」と述べ、同日付で退職した。
 複数の外資系証券会社に10年以上の勤務経験があるという千葉氏は、④「経験を生かし、英語教育に力を入れたいとアピールしたが、今の学校の課題は基礎学力の向上だった。英語教育に力を注げる環境ではなかった」と説明した。
 採用過程で市教委側と意見交換する機会が少なかったことに不満を述べ、⑤「若いからといって、各学年1学級しかない小規模校に配属され、給料も経歴に関係なく最低級。年功序列だ」と批判。
 自らの退職による混乱については⑥「何も不祥事は起こしていないし、謝罪することではない」と語り、児童に対する思いを問われ、⑦「申し訳ないという気持ちではなく、残念な気持ち」と話した。

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 なんで、公務員の基本がわからない人間を選んだ。そもそも、東京都の「残念な」校長先生の時にも書いたことだが、辞令をもらったら公務員である。組織の命令、指揮系統を守れない人間は、ペケなのだ。基本的に勘違いをしている。
 ①から⑦の番号は自分がつけたが、ホントにこんなことを新聞記者の前で言ったのだろうか。信じがたい。でも、もしも本当にこんなことを言ったとしたら、やっぱりおかしい。

①38歳、大卒15年程度。いったいどんな能力があるのか。証券会社で優秀だと、教育現場のマネジメントがうまくいくと思うのだろうか。そう思って採用したとしたら、採用を決めた教育委員会のメンバーは責任を感じてもらいたい。

②赴任先がいやだった。そこにいる生徒が好きになれなかった。そこにいる生徒のため一番大事な仕事は何か理解できず、その仕事と対峙できない。でも、そういう状況に自分を置いた方が悪い。自分のせいじゃない。そうとしか聞こえない。

③やりたくないことはやりたくないから、年度途中でも、校長先生を辞職する。

④英語教育の前にやることがある。学校に問題があれば、それを解決する。解決を目指す。それが公務員である。辞令を受け、赴任地で与えられた使命を全うするのが公務員である。

⑤実績が何もないのだから仕方がないだろう。いったいいくらもらえると思っていたのだ。

⑥不祥事ではないと思っていることが、そもそも間違い。迷惑もかけている。勝手に応募して、採用、赴任。思い違いでしたと辞職する。こういう仕事の仕方を外資系証券会社は、よしとするのだろう。でも、税金からお給料をもらう人は、それではだめなのだ。学校中の文書にある校長名を全部書き直す。指導要録、その他外部への文書全部である。これだけでもかなり迷惑である。法律に触れている可能性もある。

⑦残念なのは、採用した方である。そんな人が校長先生になった、小学校の生徒&保護者である。

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 自分の能力だろうが何だろうが、公務員になった以上、与えられた場で死にものぐるいで仕事をしてから、初めて発言権がある。外資系証券会社は中途採用の新入社員でも自動的に発言権がある。そういう文化なのだろうか。でも、前歴として周りが理解し、尊重するのは金融関係の知識、経験ではないのか。学校運営者として求められるものが、それほど豊富とは思えない。なんだか不思議な言い分である。こんな仕事ぶりを、校長先生に保護者が求めているとは思えない。
 繰り返しになるが、公務員になった瞬間から民間人ではない。いつまでも民間人のつもりではいけないのだ。こういうかたちで話題になること自体、問題である。

 地方公務員法
 (信用失墜行為の禁止)
 第33条 職員は、その職の信用を傷つけ、又は職員の職全体の不名誉となるような行為をしてはならない。

 違反している。

 うまくいかないと他人(ひと)のせい、うまくいったら自分のお手柄。自分は間違えていない、悪くない。。。
 誰かによく似ているのではないか。

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 2013.01.18、「都立高校長、発表前の入試結果を女性にメール


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