学校と爆弾
学校に爆弾
学校で爆弾
文法的には間違っていないと思う。でも、あり得ないはずだった。
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おおよそ25年前、東京都郊外のある街で、教師が生徒をナイフで刺した事件が起きた。
その十数年後、今度が栃木県で生徒が教師を刺殺した事件が起きた。
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前者は僕が教壇に立つ直前の事件。後者は教師になって20年目ころの事件。この間に酒鬼薔薇事件、池田小学校事件、てるくはのる事件、長崎の突き落とし事件、同級生殺人事件も起きている。残念ながら学校の安全神話は崩壊し、おおよそありとあらゆることがおきるようになった。でも、学校と爆弾という組み合わせは想像を絶する。
小説ならば「セーラー服と機関銃」なんてものもあった。これはあくまで架空の話だから許されるタイトルだ。
校長先生が、生徒のプライバシーのこともあり、持ち物検査を実施してはいなかったと述べていたが、その生徒指導が間違いだとは思えない。こんなの当たり前である。そもそも前提として、生徒が爆弾を作っているということは、普通の教師の頭にはない。
報道されていることからしか分からないが、加害生徒がいじめられていたか、少なくともいじめられた、からかわれたと感じたことが事件を起こした遠因・要因だとしても、最大限、殴りかかるとか、ナイフをちらつかせるとか、掃除用具で何かをするとかならば予測できる。でも、爆弾とは。
自宅で工作し鞄に入れて登校されたら、どうにもならない。
これから僕たち教師は、爆弾という言葉まで頭の隅に置かなければならないんだろうか。
気分が暗くなる。