|
職場の校内LAN、どうしてもデータのストレージ容量が不足がちになる。 学校全体で発行する文書は基本的には定型があり、よほど大きな変更がなければ、毎年日付を変更し使い回しができる。これは学校全部、学年、教科、分掌も同じである。 |
発行する文書は、作成者が原案を作り、起案、管理職のチェックを受けて、保護者や相手先に送付される。発行文書原本は文書管理規則に則り、定められた期間保存する。校内LAN(以下「LAN」)にオリジナルがなくても問題はない。ひな型があれば十分であるし、原本も一定期間は事故(誤破棄)がない限り、さがせば出てくる。
...でも、そうは問屋がおろさない。
何か文書を作る時、前年度印刷物を見て、最初からワープロで作成することはまずない。ひな型が存在しても、LANに保存されている前年度の文書を呼び出して、修正するほうが楽だ。間違いも少なく、能率もいい。こうして、好むと好まざるとにかかわらず、原本の元データがLANのどこかで、静かに生き残り、そして着実に増えていく。
***** *****
3月の入試が終わるころになると、LANのメンテナンスを行う。教務部や情報管理担当部署が、LAN上に保存されているデータファイルのうち、不要のもの、単年度のものの整理するように職員全員に促すのだ。ファイルはCD-Rに保存するか、個別のネットワークPCにDLして、LANのサーバー本体から削除するように声かけをするのである。これをネットワーク上の「大掃除」、「机上整理」、「お引っ越し」と呼ぶ。
通常の文書ファイル以外にも、テスト問題、LANを用いた成績処理システムのデータなどは、使用年度後にLANに存在すると、間違いの元になる。注意して、移動・削除する。誤削除に備えてサーバーのバックアップも取っている。かなり大がかりに実施しても、なかなか容量が増えない。
サーバーの空き容量を増やそうと、いろいろがんばる。でも、どうしても、「使うかもしれないな」とか「引継ぎが終わるまでは」などと考えて、削除・移動されないものがでてくる。ちりも積もればではないが、結果、サーバーの空き容量は期待したほど増えない。机上整理と同じで、机の上が乱雑な人は、個人PCのデスクトップもにぎやかだし、LANに自分が残したものの整理も、苦手にする傾向がある。これは否定し得ない。こうして、サーバーの空き容量は、徐々に減少することになる。
**** ******
だからというわけではないが、勤務校のLANのサーバーに、容量3テラバイトの外付けHDDが付いた。当該年度以外のデータは、ひとまずそこに移動することになった。でも、これじゃますます削除されないファイルは増える。ゴミ屋敷ではないが、スペースがあれば、ファイルはその範囲内で増え続ける。そんな気がする。
しかし... 3テラバイト。
1テラバイト=1024ギガバイト
1ギガバイト=1024メガバイト
※1テラバイトは1メガバイトの1024倍の1024倍
3テラバイトなので、さらにその3倍...う~ん。
こんなに単純ではないが、1メガバイトFDが...考えると気持ちが悪くなる。めまいがするような数である。
以前ブログにも書いたこと*だが、僕は職場(事務室)にワープロ専用機であるSHARP書院シリーズが導入された時のことも、教材作成、事務処理用にNECのPC-9801VMが導入された時のことも、よく覚えている。98に外付けHDDをつけようと予算化し、職員会議にかけた時、20メガのHDDが20万円。1メガ1万円... たいそうもめた。
それが、3テラバイト。恐ろしい時代である。
FD1枚が壊れても、1メガバイト分泣けば済む。これが3テラバイトである。地震で壊れたら... 容量がでかくなることは、便利だ。これは間違いない。でも、同時に、おっかないことだ。絶対ないと困るデータは、何が何でもバックアップする。そんなことを考えた。
***** *****
*2010.04.26、「データ整理」