<新・とりがら時事放談> 旅・映画・音楽・演芸・書籍・雑誌・グルメなど、エンタメに的を絞った自由奔放コラム
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今年初めての外食をどこで取ろうかと考えていたところ、ある雑誌に掲載されていた大阪市内にある「鉄道カフェ」なるところへ行ってみようということになった。

「鉄カフェ」
鉄道マニアのためのカフェ。
店内には鉄道模型のジオラマが設置されていて模型の列車が縦横無尽に走り回っている。
そしてその周りを取り囲むカウンターではお客が模型の走る姿を愛でながら食事やお酒を楽しんでいる。
そんな非日常的な場所をイメージして、どういう人たちが、どのような姿でそのカフェを楽しんでいるのか、随分以前から関心があった。
ところがなにぶんオタクの代表のように言われている鉄道マニアが集まる場所のこと、かなり不気味な雰囲気が漂っているのではないかと心配になっていて実際に訪れることを長らく躊躇していたのだった。

実のところ、私は子供の頃は鉄道マニアだった。
小学校3年生から5年生ころにかけてだ。
この頃私はポケットカメラを持たせてもらっては近くの国鉄の線路沿いや操車場に向かって下手くそな写真を撮っては悦に浸っていたのを今も覚えている。
近場以外の乗れない鉄道については鉄道地図と日本交通公社(JTB)の時刻表を眺めながら空想日本旅行を楽しんでいたものだ。

さて、肝心の鉄道カフェは別世界なのであった。
扉を開けるとそこには交通博物館のジオラマよろしくNゲージのジオラマが広がっていて余部鉄橋やローカルな田舎の駅、ループ線、都心部の大きな駅、操車場などが展開されていたのだ。
これは凄い!
正直私が小学生のままだったら思わずJTBの時刻表を持ち込んで、そこに記されているダイヤ通りの運行にチャレンジしたことであっただろう。

車両も凄い。
JR、私鉄各社の車両が同じ線路上に入り交じって走っているのはご愛嬌。
東海道山陽新幹線0系などは、なんと16両編成で走っていたのだ。
弁天町の交通科学博物館でも確か12両編成。
16両とはNゲージ模型のくせにフル規格なのであった。
ただ長ければ良いというものではなくブルートレインは編成が長すぎるのか機関車に力がないのか、途中の上り坂で止ってしまう始末。
リアルが必ずしも適切ではないと感じたのであった。

で、私の家族だが、小学校5年生の娘は見るなり夢中になった。
もしかすると将来「鉄子」になってしまうのではないかと思われるくらい電車の運転を堪能したのだが、最も気に入っていたのはプラットホームに配置された人形たちなのであった。

接着剤が剥がれてプラットホーム上に倒れている二人連れを指さしては、
「わ~、死んでる~!キャキャキャ!」
と大はしゃぎなのであった。

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