<新・とりがら時事放談> 旅・映画・音楽・演芸・書籍・雑誌・グルメなど、エンタメに的を絞った自由奔放コラム
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日本航空が倒産した。

倒産しても営業を続けられるところが公共交通機関ないいところのかもしれないが、この会社、今後どうなるのか。
私たちの税金の行方が心配されるところだ。

ところで、国を挙げてのJAL再生。
今の新聞報道を見ていると成功するとは到底思えない危うさが突出している。
初めから失敗しているのではないかとの印象さえ与えている。

例えば国鉄が精算されてJRが発足する時、新会社JRは国家の管理下にならなかった。
厳密には大株主は国だったので「管理下ではない」と言えば間違いかもしれないが、国鉄は借金分が別の事業団体に引き継がれJRはまったく別の民間企業としてスタートした。
だからJRになってからは、
「サービスが飛躍的に向上した」
「電車が私鉄よりも綺麗になった」
「乗り心地が良くなった」
「駅ナカができて便利になった」
といったメリットがたくさん現われて、そしてなによりも、
「国に多額の税金を払う優良企業」になった。

民間企業なので当然、役人や政治家先生の無理難題は容易に受け付けられなくなった。

例えば、整備新幹線を建設するからJRが負担しろ、と言われても「採算の合わないものはできません」と突っぱねることができるようになった。
電車の購入も政治献金などの必要性がなくなったので安く購入できるようになった。

これは何はともあれ「民間企業」だからできたことなのだ。

で、日本航空。
なんでも借金は一旦取り消しにするようだが、経営は「国の指導の下に行う」のだという。

ちなみに国家の累積赤字は1000兆円。

赤字を垂れ流し、必要なものと不必要なものを種種選択する能力にも欠け、巨額の赤字でも高額給与にボーナスたんまり頂戴する、というような人たち(こういうのを税金泥棒と昔は呼んだ)が指導する経営が成功すると考えるのは、いかにもナンセンス。

日本航空。

再生はもう失敗しているように見えるのだが、錯覚か。

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