<新・とりがら時事放談> 旅・映画・音楽・演芸・書籍・雑誌・グルメなど、エンタメに的を絞った自由奔放コラム
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家庭教師の「トライ」のCMが許せない。

このCMだけはセンスが悪すぎて見るに堪えないというものに「家庭教師のトライ」がある。
1970年代半ばに放送され、以後何回も繰り返し再放送されている日本アニメーションの名作「アルプスの少女ハイジ」を使ったCMだ。
ヘッドホンをかけたアルムおんじやトライを推奨するゼーゼーマン氏などが登場するが、はっきり言ってふざけているのか。
有名シーンをランダムに編集してそこへ講習料などを表示するやりかたもいただけない。

どんなものでもパロディにするというのは反対しないが、その作品の尊厳や品位を貶めるような作品は放送する側としては許してはならないものではないか。
こういうCMを見るとそんな感情がふつふつと沸き起こってくるのだ。

アニメ「アルプスの少女ハイジ」はスピリの原作をベースにしているものの、国際的にも高畑勲版アルプスの少女と呼ばれているほどその影響力は大きい。
日本でのヒットはもちろんのこと、本国スイスやドイツでも放送時は大ヒットした。
この物語をベースに2015年にはドイツで新作映画が制作されたほどの重厚さを持っている。

ところがこのCMはそのような作品に対する敬意や知っているもののイメージをぶち壊すことだけに焦点を当てているのか、これが面白いと思っているのか。
もし面白いと思っているのなら、センスは限りなく低い。

とかく色んな噂や事柄が報道される会社だけにイメージを名作の力で払拭したいのかも知れないが、これでは完全に逆効果。
私が親なら絶対にこういう会社とは講師の契約は結ばない。

名作を冒涜。
もっと真面目にビジネスに打ち込んではいかがか。






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