なんだかんだと言いながらG20サミットが終了した。
大阪に世界主要国の元首級の人々が集まるというので、何か大きな事件でも発生するのではないかと密かに楽しみにしていたのだが、警備の行き届く平和ボケな日本なので何事もなく予定を終了。
映画ミッション・インポッシブルや007、ダイ・ハードなどで見られるようなテロリストが高層ビルや飛行機や鉄道で大掛かりな攻撃に出てくることはなったのだ。
G20初日。
私は東京出張のため関西空港を訪れた。
「こんな日に飛行機で出張なんて。新幹線にしたら」
と言う声を無視しての飛行機利用。
警戒くぐり抜けの面倒臭さよりもマイレージを貯める方を選んだのは言うまでもない。
厳戒の関西空港駅に到着すると改札口では往年のゲバゲバ90分のオープニングで出演者が持っていた名前プレートみたいな看板を持った係員が立っていた。
「飛行機に搭乗される方はこちらをお回りください。」
と電車から降りてくる人々を誘導していたのだ。
私のようにターミナル1に行く人達は一旦ターミナル2へ向かう人達と一緒にターミナルビルとは反対方向にあるかされ、駅をぐるっと廻る方向へ向かわされた。
通路には赤いコーンが置かれ、要所要所には複数人の警察官が厳しい顔をすることもなく雑談をしている。
大丈夫なのか、これで。
と思いながら歩いていると、大勢の人々が駐車場に向かって歩いている。
これは一体なんなのか。
想像なのだが、G20の期間中、公共交通以外は連絡橋を渡ることができないので貨物ターミナルで働いている大勢の人々は駐車場にマイカーなり社用車なりを駐車しておいて空港の駐車場からターミナルビルに向かっているのではないかと思われた。
貨物ターミナル行きのバスの数は増便していてもそこは所詮バス。
乗せられる人数にも限りがある。
ターミナルビルの前では検問が出来てた。
「搭乗券を拝見させてください」
警察官が私たち利用者に呼びかけている。
私はスキップ搭乗のQRコードをスマホに映し出してそれを見せて無事通過。
ここからはいつものように搭乗ゲートに向かうことができたのだった。
でも、カウンターでチケットを受け取る人々やマイレージカードで搭乗する人たちはどうやってチェックするのだろうか。
警察官に見せられるものはなにもない。
少しく疑問なのであった。
この期間、世界各国からの「専用機」が見れるとあって、航空機マニアにはたまらないものがあったであろう。
私もエアフォースワンを始めロシアや中国、イギリス、ドイツなどの政府専用機を見たいと思っていた。
関空周辺では漁船をチャーターしての専用機撮影ツアーもあったそうだが、気の毒なことに最も注目を集めていたエアフォースワンは大阪国際空港に着陸。
がっかりした人は少なくなかったであろう。
私もツアーに参加しなくてよかったと思った。
かようにG20サミットは騒がれたほどのこともなく無事に終了。
高速道路は使えない、でも電車はガラガラ。
「いつもより家族連れで混雑して大変だったわ」
と関空で働くカミさん曰く。
多くの人々が子供の学校が臨時休校なのをいいことに旅行に出かける人もすくなくなく、厳戒の関西空港はいつもよりも賑やかだったようだ。