<新・とりがら時事放談> 旅・映画・音楽・演芸・書籍・雑誌・グルメなど、エンタメに的を絞った自由奔放コラム
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事務所を通さずに出た余興がヤクザ主催のものだった。
だから、この人達は契約解除か引退だ。
というのは、いささか行き過ぎではないかと私は思っている。

芸能界というのは表と裏の世界が大きく乖離していて綺麗事だけでは済まされないドロドロとしたものがある。
もちろん任侠の世界とのつながりは美空○ばりや西○秀樹、フラン○・シナト△の話を持ち出すまでもなく周知の事実だ。
だからヤクザなタニマチを持っていたとして彼らが素人の人々に迷惑をかけたか、というとそういうことはほとんど聞くことがない。
むしろ苦労しているだけに演技や歌に磨きがかかっており見る人に大きな感動さえ与えるのだ。

芸能プロダクションとて水物のビジネスをやっているからには安定させるために多かれ少なかれそれなりの人材とつながりがある。
法律やお金だけで解決できないということも時にはあり、有力者に支援をお願いすることもあるだろう。

ジャニー喜多川氏が亡くなって、マスコミはジャニー氏の業績を称えるエピソードの数々を披露。
ジェニーズのタレントも「大変お世話になって感謝しています」という涙ながらのコメントを発表。
日本国中が一人の芸能のドンの訃報に涙するような雰囲気に浸っていたら、

「公正取引委員会から事業妨害で厳重注意されていた」

という生生しいニュースが報道されて世間の雰囲気が一気に冷めた。
元SMAPメンバーの民間放送への出演妨害があったのだという。

「あの三人を使ったらうちのタレントは出せませんぜ」
と言ったとか言わないとか。
でも、国の機関に忠告されたのだから言ったのだろう。
こういうところヤクザのセリフとどこが違うのかなかなか判断が難しい。
もしかして指定されていないだけなのか。

芸能界のきれいごと。
冷めた目で見ると、その奇異さが見えてくる人は大いに違いない。


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