よっちゃん農場のドタバタ日記

「よっちゃん農場」の日常。
 ~いち農家から小さなブランド作りの奮闘記~~

流された街。

2011年04月09日 | Weblog


こちら方面に避難する人は南三陸が中心。
その人たちへのプロジェクトを立ち上げようという事もあり、
見ておかなくてはと、南三陸方面へ。

変な話しではなく、テレビや誌面で散々震災の風景を見た人はいる。
が、前回自分が感じたように、メディアというフィルター無しで、
現実に接する事が一番大事だと思う。みんなに起こりうる自然の恐ろしさだから。

そんな思いもあり、カミさん、親父、やっさんと全員で出発。





二時間かけて到着。
実際見た人から聞いていたとおり、街、の痕跡がトコトン流されてしまっていて、無い。
かつて来た記憶と重ねても、方向が分からなくなるほどの惨状。
「街そのものが無い」
まさにその通りの印象だった。

見えた瞬間、カミさんは涙し、やはり全員無言。
自分と同じように一日を過ごしていた人が、突然大津波にノまれ、こうなってしまった事を思って。

そして、その人たちのこれから。
ここから立ち上がり、整理して、再び以前のような日常を取り戻すまで。
それがとても、とても想像出来ない。
どれほどのガッツがあれば、前向きになれるのか。。。




明日は種まき。
それにむけ、甥っ子たっつが「手伝いたい!」と、連絡をくれる。
昔は「手数」と、親戚一同集めてやったもの。
今は機械がすべてをやってくれるから、手数はあまり必要なくなった。
けど、違った形で、たっつ、やっちゃんが今回来てくれた。
やっぱり食の中心の米作業。
人が生きる流れの節目。
これも、縁があれば、ぜひとも実際に見るべきものだと思う。

世の中、たぶん昔と違って、
分業というのか、仕事や住む場所によってなど、
関わる事と関わらない事がはっきりとしすぎてしまっている。
それが、無関心にも繋がってしまっている気もする。

今回の一連の事も、対岸の火事ではないと、ようやくみんな気づき始めて来た気がする。
情報過多の時代、どの問題が、自分が考えるべきものか、
それを判断できる感覚だけは失いたくはないものだ。