よっちゃん農場のドタバタ日記

「よっちゃん農場」の日常。
 ~いち農家から小さなブランド作りの奮闘記~~

あら伊達な道の駅農産物出荷組合工芸部会「手しごと舎 実演即売会」開催!

2016年05月14日 | 農家ブランド


今朝は110キロの生筍注文いただき、朝起きれるか心配で2時間しか眠れず。

無事に終えられてよかった。




朝は強めのにわか雨で驚いたが日中は穏やかに晴れて助かった。



工芸部会長なもんで、直売所として生産者(作り手)としてどういう方向へ進んだら良いんだべがぁ~と、昨年から試行錯誤。

それで辿り着いた小さな一歩。昔、販売会としてイベントをやったことがあったけれど、

お客さんをいかに呼ぶか、売上をどうするか、といろいろアタマでばかりでみんなで疲れてやめちゃった。

んで、10年の時を経て、ゆる~く一歩を仕切りなおし。



直売所の会員がそれぞれいつも出荷している商品をお客さんに直接見てもらう場をつくること。それだけ。

そこで何を感じるか、を集めて進んでいこうという主旨。

私は現在工芸での出品物はないのでプロデューサーとして総指揮役。

いい時間でした。

部会員ではないけれど、となり町加美町から釜神様を掘る職人さんをスペシャルゲストに迎えて、

ゆっくりと、興味を持っていただけるお客さんとの会話が出来る時間が作れた気がする。

売上、ということではまだまだ先な感じだけれども参加者からは「やってよかったー!」という声をもらえたので次に繋がる。

出荷者同志も会議など以外はゆるく交流する機会もないので、それもよかったようだ。

商品は違っても交わることで何かが活きてくるはず。

私自身役に追われてあーだこーだとやってきたけれど、それぞれとじっくり話せたのは貴重でした。


今日一番人が途切れなかったのは大好きな農家・地域の大先輩、齢83歳のマサヒコさんの「木彫り独楽コーナー」





家の周りの木をナイフで切り出して独楽を作った。

「自分が昔やったこと、知恵を少しでも伝えたい」と、イベントの打ち合わせから一番ノリノリで、自身もやる気満々で協力してくれた。

中央ホールはお客さんが食事をしたりするスペースもあり、家族連れも多かった。

やったことがなく、んでも勢いよく廻る独楽に興味はありつつ遠慮する子供たちも、一回やりだすと面白くてとまらない。






こういうことで子どもたちとおじいちゃんに接点が出来て伝え合う姿はすばらしいと思う。

この独楽、最初はこういう形だった。



桜、ミズキなどの木を削りだしただけだっけど、達人のマサヒコさん以外はうまく回せない。。。

何度か重ねた会議の中でそんな意見が多く出たら次の機会に見事に解決してきた。

独楽の上部に、もったいなくて取っておいたという自分の家の茅葺き屋根で100年屋根を支えた竹を思いだし、

独楽の径に合ったものを探して貼り付けたら、重心が安定し遠心力も出て子供でも廻せるようになった。すばらしい。

ゲーム機よりよほど面白いから子どもたちは夢中だ。

となりの見知らぬ子どもがうまかったら意地になる姿もかわいらしい。

次回はケンカゴマ大会やりたいねーと皆で盛り上がった。



そんな独楽。

なんの形に見えますか?原型。



最初はヒモを引っ掛けるための段差だよなぁ~とも思ったけれど、ナニの形に見える。。

マサヒコさんは昔からこの形を作り、地域でも作られてきたものだというが、

よくよく聞いてみるとやはり。

通称「へのゴマ(コマ)」というらしい。「へのこ」とは方言で男性のナニをさす。

そしてなんと、マサヒコさんが傍らのバッグをごそごそして取り出したのは、、、



まさに キングへのごだ(笑)一同爆笑。んでも、ちゃんと、、廻るんです。。。

んでは「道祖神ゴマ」にするか!?と盛り上がる。

しかしさらによくよく聞くと、地域の文化がちゃんとあり、やっぱり健康、子孫繁栄、商売繁盛にと祀られてきた。

あら伊達の近くの集落に住むマサヒコさんちの近くには道祖神を祀る神社があり、

その昔は子供が調子悪くなったりすると、そこからミニ道祖神を借りてきて、

病の子供に撫でさせたという。

そして身体が良くなったら、借りてきた道祖神に加えて、借りた側の家でもひとつ自作して、

二個を神社にお返しするという風習があったという。いい話。

そしたらやっぱり 「へのゴマ」だな、この地域らしく、と落ち着いた。

大会、マサヒコさんのため、地域の子供達の為にも真面目に企画したいので、次回の理事会に提案するつもり(笑)

おもしろい。



そして、私的には一番楽しみにしていた時間。

昼ごはんの後のちょっとした時間に藁細工を習った。



昔の米俵の両端のフタ部分 「さんだわら」 というのを昨年家で道具を見つけ、

会う人会う人に聞いて回っても編める人がいなくてネットで動画を探し見よう見まねでやってみてたが、

そこ!そこ! という大事なところがいまいちわからないでいた。

灯台下暗しとはよくいったもので、今回のイベントの話をポツリポツリとマサヒコさんに話す機会に聞いたら

「なんだやぁ~~、おらぁ百姓。昔それでひと冬5、6十万稼いったんだどぉ~」

ということに。

今日教えてもらうのを楽しみにしていたのだ。





もう見とれるほどの手さばきだった。

自分がいかにど素人レベルか思い知らされるほど、流れるような仕事。おみごと。



私が用意してったワラがあまりいいところでなかったのに、編みが美しい。

いろいろとコツも教わったので忘れないうちにやろうと思います。



いい1日でした。