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Pretenderの備忘録

近松二題 鶴沢清治の芸

2019-11-28 21:21:42 | 能・狂言、文楽
LINE CUBE SHIBUYA 渋谷公会堂

近松門左衛門 作
日 本 振 袖 始
    大蛇退治の段

竹本 織 太 夫
豊竹 希 太 夫       
竹本 小住太夫
鶴澤 清  治
鶴澤 清  介
鶴澤 藤  蔵
囃子 笛 藤舎 貴  生
   鼓 藤舎 呂  英

原作 近松門左衛門「女殺油地獄 下之巻」より
構成・演出・美術 杉本博司
作曲・演出    鶴澤清治
振付       山村友五郎
杉本文楽 女 殺 油 地 獄

 口 上                       (人形役割)
         豊竹 呂勢太夫    近松門左衛門 吉田 玉 佳
 序 曲  
         鶴澤 清  治
         鶴澤 清 志 郎
         鶴澤 清  馗
 下之巻・豊島屋
  前      竹本 千歳太夫
         鶴澤 藤  蔵            (人形役割)
  奥 与兵衛  豊竹 呂勢太夫    河内屋与兵衛 吉田 玉 助
         鶴澤 清  治    女房 お 吉 吉田 一 輔
         鶴澤 清  馗
     お 吉  豊竹 靖 太 夫
         鶴澤 清 志 郎     囃 子   望月太明藏社中



日本振袖始、太夫三名、三味線三枚、笛と鼓が入り、正面に並んで演奏するのは圧巻の迫力だ。
文楽はどうも苦手。人形よりも大きい主遣いの顔が見え、舞台が明るすぎると感じていた。杉本文楽の曾根崎心中を観た時、びっくりした。一人遣いで、それも見えない。周りが暗く、人形だけが浮かび上がるように見えた。人形遣いの足が見えない手摺舞台もない。非常に感動した。

近松の口上、舞台が明るいのか、三人遣いであり、人形遣いが明確に認識できる。
序曲は、新作の三味線曲、迫力があるが、歌舞伎のテクニックを見せつけるような三味線の方が迫力があるかもしれない。
下之巻 豊島屋から。前半は素浄瑠璃。じっくりと聴かせる。
後半は人形浄瑠璃。
今回は、最前列ということもあるのか、舞台はそこそこ暗いが、人形遣いがはっきりわかる。人形遣いの動きが人形を見ずらくすることも。三人だとそうだろう。主遣いの顔が黒子なのは良いが。人形遣い以外に、後見みたいな1人うろちょろ。人形遣いも手摺なく、足も下駄なしで、勝手が違ったか。
太夫と三味線が、左右に分かれる。三味線が合わせづらそうだった。
殺しのシーンの油も、歌舞伎の迫力には到底かなわないし、通常の文楽と比較してもどうかな。

前回の杉本文楽との印象が大きく異なったのは、座席のせいなのか、よくわからない。

渋谷公会堂はリニューアルオープン後初めて、綺麗になったが、トイレが少なすぎないか??



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日本国紀

2019-11-28 11:18:12 | 読書
図書館で半年待って、順番が回ってきた。
500ページを超える大部の書籍、ベストセラーであるが、どれだけの人が読破したのだろう。
文字は大きいが。

書き手のスタンスが明確である。日本人は優秀な民族だ、世界は弱肉強食的で弱腰はダメだ、占領軍の政策の残滓をなくすべきだ、等々。歴史のIFを多用するところも特色だろう。
史実のピックアップもスタンスが色濃く出ているのだと思う。何が真実か解明されていないことについても、歯切れよく主張を書く。
歴史の本ではあるけれど、著者の考えを推し進める日本の国とはどんな形になるのか。
著者のように自由に考えを表明できる社会の素晴らしさを著者も感じていることであろう。
この本がベストセラーになる社会をきちんと見つめなおす必要がある。
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