歌舞伎座
我當、時々口上に出てくるが、こうして舞台に立ってセリフというのは嬉しいものだ。おおらかな芸風で、いい味を出していた役者だった。年齢を考えると、後遺症とでこれ以上の活躍は望めないかもしれないが、たまに、こういう形で姿を見せてほしい。息子の進ノ介が心配だが。
羽衣。玉三郎は能が好きだ。解説者は能を一生懸命解説する。しかし、能が観たい人は能楽堂に行けば良い。歌舞伎座には歌舞伎舞踊を見に来ているのだ。最近の新作よりはまだ昔からの曲なのでましという程度。
文七元結、菊五郎が元気で動きも良いのが嬉しい。時蔵に代わって、雀右衛門が女房役。ちょっと大げさすぎる感じもあるが。真面目な人なので、まじめにはじけるというか。
新口村の道行。秀太郎は、年齢を考えるとなかなか舞踊は厳しい。最近はほとんど舞台では踊ってない。梅玉、松緑が支える。
三十三回忌は六年後、果たしてどうなっているだろうか。誰かが欠けて、それとの合同の可能性か。
十三世片岡仁左衛門二十七回忌追善狂言
一、八陣守護城(はちじんしゅごのほんじょう)
湖水御座船の場 |
佐藤正清 斑鳩平次 正木大介 鞠川玄蕃 轟軍次 雛衣 | 我當 進之介 萬太郎 松之助 片岡亀蔵 魁春 |
二、羽衣(はごろも)
天女 伯竜 | 玉三郎 勘九郎 |
三遊亭円朝 口演
榎戸賢治 作
三、人情噺文七元結(にんじょうばなしぶんしちもっとい)
左官長兵衛 和泉屋清兵衛 女房お兼 和泉屋手代文七 娘お久 小じょくお豆 家主甚八 角海老手代藤助 角海老女房お駒 鳶頭伊兵衛 | 菊五郎 左團次 雀右衛門 梅枝 莟玉 寺嶋眞秀 片岡亀蔵 團蔵 時蔵 梅玉 |
十三世片岡仁左衛門二十七回忌追善狂言
四、道行故郷の初雪(みちゆきこきょうのはつゆき)
忠兵衛 万才 梅川 | 梅玉 松緑 秀太郎 |