今月第一部は、歌右衛門、芝翫の追善。成駒屋と中村屋で。決して良くなかった、むしろ意地悪が想定された歌右衛門と芝翫だったが。まあ芸風は異なり、きちんと子供を歌舞伎役者として残して、閨閥も作った芝翫が耐えて大往生だったか。
お江戸みやげは、人情物。こういう作品から「商業」演劇という言葉が生まれていったのかなあ。当代芝翫の女形は、身替り座禅とか、お鹿のイメージ。この狂言の最大の見せ場は、今回新たに作った役を演じた福助。セリフはゆっくりだが聞き取れ、なんと立ち上がって歩いた。リハビリを続けて、よくここまで。
後半は舞踊劇。魁春が私は今一つ合わない。声なのか、姿勢なのか、化粧なのか。。。
歌舞伎座
六世中村歌右衛門 二十年祭
七世中村芝 翫 十年祭
川口松太郎 作
大場正昭 演出
一、お江戸みやげ(おえどみやげ)
お辻 おゆう 阪東栄紫 角兵衛獅子兄 角兵衛獅子弟 小女みの 女中お長 お紺 鳶頭六三郎 常磐津文字福 常磐津文字辰 | 芝翫 勘九郎 七之助 中村福之助 歌之助 玉太郎 梅花 莟玉 松江 福助 東蔵 |
二、須磨の写絵(すまのうつしえ)
行平名残の巻
在原行平 海女村雨 海女松風 | 梅玉 児太郎 魁春 |