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Pretenderの備忘録

『GOOD』 -善き人-

2024-04-10 23:10:04 | 芝居・ミュージカル・バレエ
大作だった。
スタイリッシュでシンプルなセット一つで、様々な場面が演じられるため、ややわかりにくいところはある。バンドも舞台上にあり、ミュージカルとは言えないが、井上ひさし的に音楽が挿入。歌はみんな上手くない、(笑)。
ナチスをテーマに、取り込まれていく人間を描く。長いものに巻かれる的な狡さ。ユダヤ人の親友に対して特にそれが表れる。また、ユダヤ人だけでなく、認知症、身体障碍者、子供のできない夫妻まで、差別されていく世界。神経症や不倫も絡み、ついていくのは結構大変。
チケット苦戦していると聞いたが、まあまあ入っていた。
もっと話題になって、多くの人に見てほしい意欲作だと思う。


世田谷パブリックシアター
【作】C.P テイラー    
【演出】長塚圭史
【出演】
佐藤隆太 萩原聖人 野波麻帆 藤野涼子 北川拓実
佐々木春香 金子岳憲 片岡正二郎 大堀こういち 那須佐代子
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実験の民主主義

2024-04-10 00:43:07 | 読書
トクヴィルの思想からデジタル、ファンダムへ 宇野重規著 聞き手 若林恵 中公新書2023

学術会議で任命拒否にあい、その存在を世間一般にも知られるようになった、政治哲学の大家へ、Wiredの元編集長がインタビュー。私は、読んでいて、聞き手は女性だと勝手に思い込んでいた。名前を観てではない、視点がユニークで。

政治というと議会、選挙ということになるが、本書では行政にフォーカスして論じていて、面白かった。また、デジタルやファンダムという新しい動きを論じている。ベースはあくまで古典的な政治哲学にあるところがしっかりしている。刺激的な良書だと思う。
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