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Pretenderの備忘録

九月大歌舞伎 第三部

2021-09-24 23:03:26 | 歌舞伎
通常通しで上演される四谷怪談を中間部分を。観たことない人は話が分からないかもしれない。38年ぶりの孝玉ということで、話題。というか、二人とも38年間、他の人とも演じていないのにびっくり。勘三郎が精力的に演じていたが、他はほとんど手を付けてこなかったということか。
仁左衛門の色悪は相変わらずの切れがあり、素晴らしい。玉三郎のお岩は、十七世勘三郎に教えを受けたと聞いたことがあるが、場面的にも恨めしさを前面に。
孝玉、いろいろとあるが、ファンが観たいのはこれではないなと。道明寺でもない。桜姫、二人椀久、七段目などなんだろうと思った。


歌舞伎座

四世鶴屋南北 作
  東海道四谷怪談(とうかいどうよつやかいだん)
四谷町伊右衛門浪宅の場
伊藤喜兵衛内の場
元の浪宅の場
本所砂村隠亡堀の場



お岩/お花
直助権兵衛
小仏小平/佐藤与茂七
お梅
按摩宅悦
乳母おまき
伊藤喜兵衛
後家お弓
民谷伊右衛門
 玉三郎
 松緑
 橋之助
 千之助
 松之助
 歌女之丞
 片岡亀蔵
 萬次郎
 仁左衛門
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九月大歌舞伎 第一部

2021-09-23 19:03:02 | 歌舞伎
今月第一部は、歌右衛門、芝翫の追善。成駒屋と中村屋で。決して良くなかった、むしろ意地悪が想定された歌右衛門と芝翫だったが。まあ芸風は異なり、きちんと子供を歌舞伎役者として残して、閨閥も作った芝翫が耐えて大往生だったか。

お江戸みやげは、人情物。こういう作品から「商業」演劇という言葉が生まれていったのかなあ。当代芝翫の女形は、身替り座禅とか、お鹿のイメージ。この狂言の最大の見せ場は、今回新たに作った役を演じた福助。セリフはゆっくりだが聞き取れ、なんと立ち上がって歩いた。リハビリを続けて、よくここまで。

後半は舞踊劇。魁春が私は今一つ合わない。声なのか、姿勢なのか、化粧なのか。。。



歌舞伎座

六世中村歌右衛門 二十年祭
七世中村芝  翫  十年祭

川口松太郎 作
大場正昭 演出
一、お江戸みやげ(おえどみやげ)

お辻
おゆう
阪東栄紫
角兵衛獅子兄
角兵衛獅子弟
小女みの
女中お長
お紺
鳶頭六三郎
常磐津文字福
常磐津文字辰
 芝翫
 勘九郎
 七之助
 中村福之助
 歌之助
 玉太郎
 梅花
 莟玉
 松江
 福助
 東蔵

二、須磨の写絵(すまのうつしえ)
行平名残の巻

在原行平
海女村雨
海女松風
 梅玉
 児太郎
 魁春
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ムサシ

2021-09-22 20:54:07 | 芝居・ミュージカル・バレエ
蜷川演出を吉田が引き継いで上演。
3時間と長いのだが、面白い。前回とメインキャストはほとんど変わらず。
藤原、溝端、吉田あたりは、アドリブも結構かまして、笑いを堪える場面も。
女優陣も鈴木杏に白石加代子になんと贅沢な。
謎解きっぽさもあるのだが、ベースは憎しみを越えてという筆者のメッセージが伝わる。
連日のこまつ座芝居である。再演を同じ座組でも飽きないし、何年後には新しい座組になるのだろうがそれも楽しみ。戯曲は、長く再演されて価値があると思う。歌舞伎やシェークスピアがその典型だ。

シアターコクーン
作:井上ひさし(吉川英治「宮本武蔵」より) オリジナル演出:蜷川幸雄
演出:吉田鋼太郎 音楽:宮川彬良 
出演
藤原竜也 溝端淳平 鈴木杏 塚本幸男 吉田鋼太郎 白石加代子
大石継太 飯田邦博 井面猛志 堀源起 齋藤慎平

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2021-09-21 21:02:31 | 芝居・ミュージカル・バレエ
井上ひさしの地方に目を向け、同時にどんでん返しもある、謎解きのような話。
猿之助になる前の亀治郎で新国立劇場中劇場で観たのはもう10年前になる。
山西は見事に演じきったと思う。人間が変わっていく様を上手く表現している。臆病さ、狡猾さ、開き直り等々。倉科は、堂々としたもの。二人ともきちんと和装を着こなしていたので、感心した。休憩を挟んで3時間ちょっと、長いとは感じない。


世田谷パブリックシアター
井上ひさし原作
栗山民也演出
山西惇 倉科カナ 他

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田崎隆三・甫 二人の会

2021-09-20 22:28:00 | 能・狂言、文楽
昨年11月の予定がコロナ禍で延期に。姥捨というのは中秋の名月に関連するもので、結果的に中秋の名月の前日開催となった。宝生流では最奥の曲だそうで、鸚鵡小町、卒塔婆小町とここ数年で、頂を制覇したことになる。

最初の解説は、特に目新しいものはなく、夜桜能でもイヤホンガイドをやっているが、学者の解説はイマイチで、歌舞伎のイヤホンガイドはよくできていると改めて思う。

姥捨は、2時間半近く。前シテが30分程度なのに、間狂言を挟んで、後シテが序の舞もあり、長い。貫禄の中に、老女の哀愁を漂わせていた。

仕舞2本のあと、樋の酒。万作先生の顔色がどうかなと思ったが声の張りはしっかり。萬斎との親子で息の合った笑いを。石田幸雄子息の石田淡朗が花を添える。

宗家の迫力ある仕舞の後、枕慈童。シテの伸びる声が盛り上げる。

途中で携帯が何度か鳴った。特に姥捨の前半で大音量があった。それ以外にも。また、開始前は勿論、開始後もおしゃべり、がさがさとカバンを探る等、観客のマナーに課題が残った。


宝生能楽堂

◇特別講座「本日の演目について」
      武蔵野大学教授 三浦裕子

能「姨捨」 シテ 田崎 隆三   ワキ 宝生 欣哉
      間  石田 幸雄
      大鼓 國川  純   小鼓 大倉源次郎
      太鼓 小寺 佐七   笛  一噌 幸弘
      後見 高橋  章
         宝生 和英
      地頭 大坪喜美雄

仕舞 「兼平」  水上  優
   「融」   広島 克栄

狂言「樋の酒」  野村 万作
         野村 萬斎
         石田 淡朗

仕舞 「熊坂」  宝生 和英

能「枕慈童」 シテ 田崎  甫   ワキ 森  常好
       大鼓 柿原 光博   小鼓 田邊 恭資
       太鼓 小寺真佐人   笛  藤田 貴寛
       後見 田崎 隆三
          広島 克栄
       地頭 宝生 和英
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