アルデンヌ地方の旅を一日で終え、わたしたちはブリュッセルに戻ってきました。 夕方から、世界遺産グランプラスの観光です。
広場を取り囲むように市庁舎などの壮麗な建物が建っています。 建物の間を縫って道が放射状にのびており、小便小僧もその一角にあります。 また、ゴディバやノイハウスなど有名なチョコレート店もこの周辺にあります。
とにかく、どの建物を見ても美しいです。
すみません、ちょこっと立派なおつむを写してしまいました。
ヨーロッパ最古のショッピングアーケード「ギャルリー・サンチュベール」 。 高級店が並んでいます。
でもゆっくり見る間はありません。 夕食の時間が迫っています。 ここを抜け、 食べ物屋が並ぶにぎやかな路地を抜けレストランへと向かいました。 路地では道路上にはみだしたテーブルで色とりどりに盛りつけられた魚介類を食べている姿が目につきました。
「ここで食べたいねえ。」 「あれがおいしそう。」 「今回、わたしたちはムール貝を食べられないのよね。」 足早の添乗員さんに必死でついていきながらも、人の食べるごちそうに気をとられるわたしたち。
行程表を見直すと、夕食は「フランドル風カルボナード」となっていましたが、あまり記憶がありません。 デザートのアイスクリームが大きかったような???
これで2日目が終わりです。 でもこの日は観光初日で、まだ印象が強く残っている方。 次の日は写真を見ても思い出せないところが・・・・。
というのは、3日目の予定を大きく変更したからです。 なぜかというとー
4日目に行くはずのアントワープのノートルダム大聖堂はお葬式のため入れないというー。 そこで、次の観光地ブルージュとアントワープを入れ替えると言うのです。添乗員さんの説明をふんふんと聞いていたわたしたち。 まあしかたがないだろうと簡単に考えていたのでしたが・・・・・
3日目、 8時過ぎにゲントに向かって出発しました。 ゲントでは聖バフー大聖堂の「神秘の仔羊」の絵を見る予定ですが、日曜日のミサのため11時頃までは入れません。 ゲントは石造りの町。 黒っぽい石がこの町の近くで採れるのだそうです。 ゲントという響きといかめしい黒っぽい建物がぴったりという感じがします。 古い建物が多くすてきな町でした。 でもあんまりおぼえてない・・・・
聖バフー教会
聖ニコラス教会
このとき何を見てたのかしら
昼食後、アントワープへと引き返します。
有名なルーベンスの「キリストの昇架」「キリストの降架」の絵があるノートルダム大聖堂は、このマルクト広場の向こうにあります。 マルクト広場ではなにやらイベントがあるようです。
ノートルダム大聖堂内の 「キリストの降架」の絵
この絵は3時頃になると右上の窓から光が差すのだそうです。 すると十字架から下ろされたキリストの白い肌に赤みが差し、生き返った人の肌に見えるのだとか。 ルーベンスは絵を掛ける場所を計算して描いたのだとガイドさんが教えてくれました。 そして、わたしたちがいるのはちょうどその時刻。 わずかながら不思議な変化を見ることができました。 信心深い昔の人々にとって、それは奇蹟のように思えたでしょうね。
大聖堂の中は広く、中央の祭壇を囲むようにちいさな部屋がいくつもあります。 ここは比較的ゆっくりと見ることができました。 そして、またマルクト広場を横切って駐車場へ帰ろうとしましたところ・・・・・・
広場は大変な人だかり。 ゼッケンをつけた人が後から後から走ってきます。
どうやらマラソンかなにかのようなのです。 ここからスタートなんでしょうか。 全員が走り過ぎるまで通れそうもありません。 誰かが
「ゼッケンを見たら1万台の番号がありましたよ。」
うへぇ~、 そんなにいるのか。
待てども待てども人波はとぎれず、 このままだと夕食の予約に間に合わない。 とうとうガイドさんがここを抜ける道を探しに行きました。
広場の地下のショッピング街が、店は休みだけれど向こうへ通じる道は開いているということで、わたしたちは閑散とした地下道を通り、やっとバスに戻ることができました。
さあ、これからまたゲント方面へ引き返し、ゲントを過ぎてブルージュのホテルまで走るのです。 その距離約90キロメートル。
地図上で言うと
ブルージュ・・・・ゲント・・・・ブリュッセル・・・・・アントワープ・・・・オランダ・デルフト
こんな位置関係なのに 旅の行程は
ブリュッセル・・・・ゲント・・・アントワープ・・・・(ゲント経由)・・・・・ブルージュ・・・・・(アントワープ経由)・・・・オランダ・デルフト
となります。 明日行く予定の、ブルージュ~オランダのデルフト間の距離は約200キロメートル。 すべてはお葬式のため、ルーベンスの絵を見るため。 でも、あれを見なかったらきっと後悔したでしょうから、それはそれでよかったのですけれど。