7月9日には確かにいたはずの小さな幼虫(卵c)の姿が見えなくなりました。葉っぱの一枚一枚、裏も丁寧に見ましたがいません。どこへ行ったのか? 大きな幼虫が切り落とした葉っぱに紛れていた? それなら捨てるときに気が付くはず。で、私の出した結論は?
ほかの幼虫に食べられてしまった
ジャコウアゲハの共食いについてはいくつかのサイトで触れられていました。あの時一緒の茎にいたからなあ。私は幼虫を別々の草で育てなかったことを激しく後悔しました。
(卵Cの件だけではなくほかの理由もあって)
7月6日 娘と出かけたついでに回り道してジャコウアゲハの生息地に行ってみました。そこで見つけたのは
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桑の実みたいな赤い幼虫。
ネットで検索すると、こういう個体も見られるそうです。中には、寄生バチに寄生されているという説もありました。だったら観察してみるしかないでしょう。というわけで我が家に連れ帰りました。
前からいる、小さい幼虫3と同じくらいの体格でした。これが、別々に飼わずに後悔した理由です。
見分けがつかないの。いや、途中まではわかっていました。
顔が茶色。(今までのは全部黒)
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体も少し色が違うのですが、光の塩梅で写真はあまり正確ではないです。
7月11日
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それにこんなにもつれ合っていては・・・
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この格好!もしかしてどちらかが食べている? いや、大丈夫でした。急いで2匹を分けました。
分けたにも関わらず、赤、黒どちらかの幼虫が忽然と姿をけしました。どこをどう探しても見つからず、わたしは、どこかでさなぎになって羽化して、開けていた玄関から飛んで行ったのだろうと考えました。
7月14日 残った1匹が活発に動き出しました。 茎を登っては下り、壁に上っては下り・・・
もしかしたらさなぎになる場所を探しているのかな? 出来たらわかりやすい場所でなってほしいな、と割り箸を与えてみたのですが、
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やっぱり下りて行ってしまい
床を這いだしました。
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どうもこれは赤い幼虫のようですね。
いったんドアのところまで行き、また引き返して上り口まで来て
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上に行こうとしていました。いったんその場を離れたその間にいなくなってしまったので、床に這いつくばって上を見上げると、
いました。またもやベンチの下です。まだ脱皮した殻をくっつけていました。
7月14日
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しかし、おかしい。床を這っていた時から一日もたっていません。まだ前蛹のはず。さなぎになるはずがありません。これは赤い幼虫とは違う。とすると?
行方不明になっていた幼虫③だ!
だとしたら赤い幼虫は?
またまた床に這いつくばって探した結果
7月16日
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なんと、上がり框の2cmほどの出っ張りにいたのです。
普通の色と変わりない蛹でした。
7月25日
ベンチの下のさなぎが羽化を始めていました。
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チャンス! 動画を撮り始めたのですが、いつまでたってもこの状態から抜け出せません。おしりにくっついていた前蛹時代の殻もそのまま残っています。その殻は私がはずしてやりました。
7月30日彼(彼女)の力の限りの努力にもかかわらず、ついに死んでしまいました。
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最後に残った赤い幼虫は
7月25日 色が黒くなってきました。
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7月26日 朝 無事に羽化してドアのガラスにとまっていました。
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赤い幼虫は寄生されていなかったようです。
戸を開けると、さっと飛んで行ってしまいました。
我が家の近くに放すことに気がかりがないとは言えないけど、成虫のえさになる花ならこのあたりにも豊富に咲いています。ちょうど大型のチョウがすきなクサギの花が咲きだしたし、ランタナもたくさん花が咲いています。生きていくには問題ないでしょう。遠く離れた生まれ故郷まで帰っていけるか? でも、10キロもは離れていません。
ひとつ希望があるのです。
飛んで行ったチョウは1匹ではないということ。実は娘のうちで飼っていたチョウが2匹、玄関を開けたとたんに逃げられたそうです。だから仲間は3匹。
そしてー
意外なところでウマノスズクサを発見したのです。うまくいけばジャコウアゲハの生息地がもう一か所増えるかもしれません。
ジャコウアゲハの故郷は今
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きれいに刈りはらわれ、新たにウマノスズクサが伸びようとしていました。もちろん幼虫も卵も見つけることはできませんでした。
こうして、本当にだれもいなくなりました。
ジャコウアゲハの観察 おわり
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