あた子の柿畑日記

田舎での日々の生活と趣味のレザークラフトについて

京都二人旅 6 なんとか〜 帰路

2023-08-28 09:20:00 | 旅行
 さて、明日は帰る日ですが
 予定変更をしなければなりません。

 1 朝ごはんをどこかで→ホテルで
 2 地下鉄で京都駅→タクシー
 3 新幹線で新神戸駅→その前に杖を買う
 4 布引の滝へ この滝は、新神戸駅から歩いて15分のところにあるそうです。めちゃくちゃ楽しみ。だけど、
歩けません。→泣く泣く断念
 5 電車で神戸市内、南京町散策、昼食→予定通り
 6 リムジンバスで空港、時間までゆっくり
→予定通り

 湿布を貼り替え、アルミのポカリスエットの空き容器(ゴミ)二つを洗って水を入れて足を冷やしました。後で考えたら冷やすジェルくらい借りれたかもしれないのに。でもこれはいい考え。冷やすと少し楽になりました

 フリーで動いてはいますが、一応旅行社募集のツアーです。飛行機とホテルだけ指定されています。それが超お得だったので飛びつきました。でなかったら孫を連れてヒルトンになど、わたしにはとてもとても…
 帰る前に病院に行くことも考えましたが、結局杖をついて帰ることにしました。
 買うなら今持っている登山用と同じ物を。後で活用できそうだから。そんな計算はバッチリです。
  
 フロントで、イオンなら車椅子を借りれると聞き、タクシーを呼んでもらい、スーツケースは宅配便で送ってチェックアウトしました。
 
 イオンで車椅子を借りました。きちんと手続きしなければいけないんですね。びっくりしました。考えてみたら当たり前ですが、もっと気安く考えていたもので。さらに、杖をついたら簡単に歩ける、と、これも気安く考えていましたが
 歩けません!
 え〜と、何を先に前に出し、どちらの体重を杖にかけて? つまり、体の使い方がわからない。
 結局駅まで行って、新幹線乗り場に行って新神戸駅で降りた時には昼過ぎになっていました。駅って広い、都会の人は毎日すごいこと歩いているんだなあ、と思いました。そしてホームの向こうに見えている緑の景色を未練たらしく見つめました。

 ここでまたまた予定変更。 南京町を諦めて駅内のカフェで昼ごはんにしました。ウマオはお目当ての新幹線に乗れたので文句は言いません。後の予定にはさほど思い入れがなかったみたい。
 


 わたしの食べた野菜たつぶりのパスタ。
 それから構内端っこのトイレへ行って、反対側端っこのタクシー乗り場に行って…
 またまた遠かった。建物の壁と杖と両方ち体重を分散すると楽でした。帰ったら行きつけの整形外科で松葉杖貸してもらおう。
 タクシーで、神戸市元町にあるリムジンバス乗り場へ。案外近かったです。そして伊丹空港行きのバスに乗り、 30分ほど座ってまた降りようとしたらー
 いや、降りるのは両方の座席にすがれるのでよかったのですが、降りてから、最初の一歩が痛くて踏み出せません。座っていると必ず、歩けなくなるのです。ウマちゃんちょっと待ってね。
 ウマオを待たせて佇んでいたら突然車椅子が走って来た! のではなく、JALの職員さんが車椅子を押して走って来たのでした。それは、バスの乗務員さんが気を利かせてJALのカウンターに言いに行ってくれたのです。
 地獄に仏とはこのことでした。この乗務員さん、
「わし、70やけど、元気、元気」とおどけてゴリラの真似をして笑わせてくれました。さすが関西人。わたし、よっぽどしょぼくれた顔をしていたに違いありません。
 おかげさまで空港内を自由に行き来できるようになりました。ウマオに車椅子を押してもらい、屋上で飛行機をしばらく眺めていました。かんかん照りで暑かったのですが。








 それから売店でお土産を買いました。今回のアクシデントで京都土産を一つも買ってなかったものですから。ウマオのリュックと、わたしのショルダーとに入れるだけ買って、そうこうするうちにツアー客の集合時刻になって、チケットを受け取り、改めて車椅子使用の手続きをし、と、早めに空港に来ても退屈することなく時間が過ぎました。
 JALの(多分他の航空会社にもあると思う)スペシャルサポートルームに通されて手続きした結果、伊丹空港の搭乗から松山空港の到着まで、手厚いサービスを受けられるよう手配してくれました。ウマオには退屈しないようにと、飛行機の乗り方の絵本まで!
 さて、ウマオですが、搭乗ゲートに行くまで車椅子を押してくれたのですが、動く歩道て、突然手を離し
 「ばあちゃん一人で行って、ぼく、あれに乗って行く。」
 あーあー、頼りになるのかならないのか。一人で椅子を押していたら
「お客様、お一人ですか?」
「いえ、連れがいます。あそこに」
振り返ってわたしを待っているウマオが、子犬のようだなあと思いました。
「ああー、お子様ですかー 押しましょうか?」
「大丈夫ですよ。」
わたし、親切に甘えるのに慣れていません。

 飛行機の中で、来る時は眠くてろくに見なかった外の景色をじっくりとみました。
見えたものをウマオが逐一言ってくれましたので。彼はなぜ空の上から見ただけで場所がわかるのか?
 せっかく教えてくれたのに、どこか忘れました






 瀬戸内海大橋


 石鎚連峰。 左端に尖って見えるのが石鎚山です。


 瀬戸内海の島々


 松山沖。いよいよ着陸です。


 松山空港では、飛行機の降り口で車椅子を持った職員が待機してくれており、駐車場の精算機の所まで押してくれました。ウマオがスーツケースを押し、わたしは車椅子にふんぞり返ってー
 実を言うと、足を少しだけ投げ出す格好が一番痛みを感じなかったのです。ちょうど車の運転をする時の足の角度、これだと痛みがないのでわたしは自分で運転することができました。
 こうして二人は無事帰ってきました。
 このサービスがなかったらわたしは本当に痛い思いをして、無理をして帰らなければなりませんでした。バスのおっちゃん、ありがとう。空港の皆さん(JAL)だけではないです。通りかかった人にドアを開けてもらったり、エレベーターの戸をオープンにして待ってもらったり、皆さんありがとう。わたしは一生分の親切を一日でいただいた気持ちでした。

 翌日、

 「ウマオは楽しかったって。みんなに親切にしてもらったと言ってたよ。」
 ああ、ちやんとわかってはいたのか。
 詳しい報告を聞いて、娘は言いました。
「ウマオと一緒だったのがよかったのか悪かったのかー」
 そうね、ウマオガいて助かったけど、これがトラオだったらもっと心配して、気も使ってくれでしよう。でも、ウマオの子犬みたいな付き添いがわたしには気楽だったようにも思うし… 
「格安の旅行だけど安かったのか高かつたのか?」
 そりゃあ高くつきましたよ。
「けど、ウマオにはすごく勉強になったと思う。いろんなこと経験できて。」
 そう、ブレ修学旅行だったよね。はじめての経験いっぱいさせてやれたし、わたしにとっても得難い経験でした。残念なのは、いけなかった布引の滝。いつかリベンジしよう。と、こんなことを考えていたら、娘が言いました。

「もう、フリーで個人旅行なんかせんといて。何があるやらわからん。行くのは添乗員付きの団体旅行にしてよ。」
 
 以上で京都二人旅行は終わりです。長文に最後までお付き合いくださってありがとうございました。
















コメント (6)
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