ポチが死んで一月経ちました。去年あたり?いやもっと前かな? 食欲のない日がボツボツありました。何かお腹に病気を抱えていたのかも。
ポチは今年になって急激に痩せたようです。
去年 イノシシの足跡を探索中
今年
やはりイノシシの足跡を
2枚を比べてみてわかりました。本当に具合が悪かったんだね、ごめんね、歳のせいだと呑気に思ってた。
6月初め、いきなり食べなくなってヒョロヒョロしだした時、明日は絶対病院へ行こうと思ったのです。けど、大好きなササミの水煮をトッピングしたらバクバク食べ出して、ずっと食欲もありました。食事の時、まて、をすることを初めて躾けられたポチです。
今、後悔しているのは、小さい頃から車に乗せてなかったこと。だから病院嫌いは半端なくて。初めてのドライブが避妊手術だつたこともあるでしょう。ちょっと食欲がなくなったとき、暴れるポチを車に乗せるのはそれは大変でした。車の中と待合室と、2回もお漏らしをしました。診断はただの風邪。以来少々のことでは病院に行かないことにしました。
もう一つの後悔は、洋服を着せなかったこと。くびわ以外の一切身につけるのを拒むので、大雨の日の散歩はずぶ濡れになり、タオルで拭くことさえ嫌がったのです。寒い日も敷物の下にカイロを入れて凌ぎました。おまけに、自分の小屋以外の場所も拒否。涼しい場所に連れていっても座ろうともしません。冷え冷えグッズには近寄ろうともせず、台風で納屋に避難させた翌日の惨状ときたら・・・恐怖で暴れ回ったらしい。
そんなポチでしたので、7月の土曜日、再び食べなくなったとき病院に連れて行くのをためらいました。コロナ禍以来、待合室へは入れず、車の中で待機しなければなりません。駐車場は土曜日でもいつもいっぱいで、ポチを怖い思いをしながら車中に長時間閉じ込めておくにはしのびませんでした。日曜日
知らせを聞いてヨウコの家族がお見舞いに来てくれました。そしてケイタとヨウコが絵を描きました。
ケイタは、ポチが遊園地で遊んでいるところ、
ヨウコは
お花ばたけに座るポチ。
虹の橋まで?!
ヨウコはもう死ぬと思ったのかしら。でも、ポチつてこんな白い顔だった?
たぶんね。トラオ母のお友達が寂しがっているわたしのために作ってくれた刺繍のポチもこんな顔。
元になった写真も白い顔でした。
よくにているでしよう?革のケースを作って、バックアクセサリーにするつもりです。
しかし、わたしは、ポチは黒顔と思い込んでいたんです。
うちに来た頃のポチ。黒顔に白いソックス。
いつのまにか白髪になっていたということ?
月曜日、ポチは手ですくった水さえも受け付けず、車の下に潜り込んで息を引き取りました。苦しむふうでもなく呼吸が静かに静かになっていっただけでした。
なくなる5日ほど前久々に弟が来てくれて、ポチと遊んでくれました。よかった、ポチは弟と遊ぶのが大好きだったのです。
ポチが来て12年、もう最後の犬かもしれないから精一杯大切に飼おうと思っていたのに、探してみるとポチの写真はろくにありません。ブログでさえ、1ヶ月、2ヶ月と休んだり、週一程度の更新だったり・・・
忙しい12年間でした。
初孫のトラオは0歳。夫の両親は既に亡くなっていましたが、わたしの両親も弱ってきて、旅行どころではなくなりました。
それでも花の季節にはよく出かけましたが、
両親一度に面倒を見るのは難しくなっていました。
トラオだけがひいじいちゃん、ばあちゃんとの記憶を持っています。葬儀の時、大泣きしたのもトラオだけでした。
そして母の死、父の死。孫が次々と生まれて、わたしはお守りと疲れとから腰を痛め、ポチに引っ張られて背骨を骨折しました。
ウマオ
ヨウコ 。昔は雪も降ったよね。
ヨウコ 。昔は雪も降ったよね。
気候の変動も感じる一枚です。
自分より大きくなポチを平気で撫でたりしがみついたりしたのはケイタだけです。
他の子供達は、大人たちが近寄らせませんでした。その頃のポチは元気が余って何でもかじるし、力は強いし。
孫たちはみんな親の入院とか、兄弟の入院とかを経験して寂しい思いをしたことがあります。まだ赤ちゃんだったケイタはお母さんを恋しがってなかなか寝ないので困りました。
そんなこんなでぽちのことはいつも後回し。
家の新築やらリフォームやらで出入りする職人さんたちが、家族の代わりにポチをかわいがってくれました。
孫に手がかからないようになってから、ポチと向き合う時間が増えたのです。
ポチと歩く畑道は今まで気づかなかった植物や虫がたくさん。カラスウリの神秘的な花をじっくりと観察したのも、ガガイモの素敵な実を見つけたもの散歩道でした。一緒に過ごす時間が増えると、ポチは思った以上に優しく賢かったです。
振り返ってみれば、大変だった思いは消えて、懐かしい、愛おしい日々の記憶だけが残っています。
もう二度と帰ってこない日々。そしてポチ。
亡くなったポチは、ペット斎場で火葬してもらいました。スタッフのお兄さんはポチの骨が思ったより細く、その割にしっかりしていることをほめてくれました。大事にしすぎて骨が残らないほどぼろぼろの体の犬もいるんだとか。今風の飼い方ではなかったことを肯定してくれているようで、心が軽くなりました。
土に返したいというわたしたちの願いを聞いて、お兄さんは骨壺の中に白布を敷き、白布ごと骨を取り出せるようにしてくれました。それから半月ばかり、わたしは土に埋める気にもなれなかったのですが、ようやくウマオに穴を掘ってもらい、ハナミズキの木と一緒に埋めました。
では、
ケイタの遠慮のないいじりに耐えるポチをみてやってください。
わたしの写真にはこんな不機嫌なポチしか写っていません。
しっぽぶんぶん 振る子だったね 梅雨の星
空子
ラインでお悔やみの句が届きました。