と~ま君の部屋

楽しい老後を送りたいとやっています。所詮人生回り道。修士(人間学、仏教学)。ぼけ防止・脳のリハビリでやってるブログです。

入学式

2009年04月07日 19時51分03秒 | 先公ごっこ2008年から2012年





入学式式辞



 同窓会、PTAのご来賓ならびに保護者の皆様のご臨席を賜り、平成二十一年度千葉県立銚子高等学校第五十六回入学式を挙行できますことは、本校の光栄とするところであり、教職員一同に代わり、ご出席の皆様に対して謹んで御礼申し上げます。

 新入生の皆さん、ご入学おめでとうございます。心から歓迎の意を表します。特に、知識の獲得、体を鍛え、徳性も育むというバランスのとれた調和ある人間形成を目指し、実り豊かな高等学校の生活を送られることを心より願っております。

 わたくしから、皆さんに最初にお伝えしたいメッセージは、「全体と部分」ということであります。
 高等学校というところはかなりの数の教科科目で成り立っています。それぞれの教科科目は構成要素から言って、お互いに独立したように一見するところ見えます。しかも、皆さんは毎日毎日それを学ぶわけです。学んだ結果、全体としての学力を身につけます。わかりやすく言えば、自動車のようなものです。つまり、自動車という「全体」は、エンジンとかドアとかタイヤとかそれぞれの「部品」から成り立っています。そして、その部品は専門家が開発し、分業化して製品化され自動車という「全体」になっていきます。優れた部品こそ最高の性能を出す「全体」となります。学力も体力も同じであります。
 社会に出ましたら、ほとんどの人間が世の中の一部分を担い、分業化して、それぞれの組織を、社会を、家庭を支えていきます。分業が中心の社会であり、システムなのです。体力もそうです。わたくしの拙い柔道という経験から、スポーツや武道は良きにつけ悪しきにつけ、部分部分を詳細に分析して成り立っています。
 高校時代を含めて、学校生活を送るときだけが、全体を見据えた活動ができるとわたくしは思ってきました。読書にしてもそうです。学校時代だけが、分厚い古今東西の古典にチャレンジできる時間帯なのです。願わくば、本校の三年間において、分厚い本を十冊以上読んでいただきたいのです。
 全体としての学力。
 分業としての日々の学習。
 おろそかにしていただきたくない分野です。

 二つ目に申し上げたいことは、「努力する」ことであります。
 時間的にも、質的にもおおいに努力していただきたいのです。見た目の時間はたっぷりあるように映ります。しかし、遊んでいる暇はありません。そのためには目標をしっかり持っていただきたい。効率的に、工夫をしていって、自ら学んでいただきたいのです。ノートも、きちんととって、教えていただいたことを直ちに演習で試していってください。それが、日々のルーティンワークになったときに、初めて皆さんの全体としての「教養」「学力」が充実してきます。

 三つ目に申し上げたいことは、「対角線上の友人」を本校で作っていただきたいと思います。
 対角線上の友人とは、自分と異質のものを持った友人を発見し、人格・態度等々あらゆることを友人から学んでいただきたいということです。
 ともすると、人間は同程度の、同じ趣味の、仲良しばかりとつきあいたがります。それがもっとも安易な方法だからです。苦労しなくても話をすることができます。
 多くの優れた人間と話をさせていただくと、本当に勉強になります。専門の違う方との対話。深く勉強しておられる方としばしの時間を共有させていただくことが、これまでのわたくしの拙い勉強生活でどれほど有用であったか計り知れないものがあります。
 その多くはわたくしの高校時代の友人であります。幾人かの大学教授という立場にいる者がいます。懶惰なわたくしともっとも対角線上の友人たちであります。高校時代こそ、そういう多種多様な友人を作ることができる環境にあるのです。

 最後に、常に将来を見据えていただきたい。
 これは強く強くお願いしたいことです。
 皆さんの視野には、三年後の進路決定だけが入っているのかもしれません。しかし、それは単なる入り口でしかありません。

 三〇歳になったら何をしているのか、四〇歳になったらどうするのか。それを見据えて、高等学校の三年間を送っていただきたい。いかなる分野に進もうとも、本校で身につけた力は皆さんを社会の最先端におし進めると思うからであります。
 県立銚子で優れた教職員に大いに学んでください。どの先生方も非常に優れた先生方です。

 知・徳・体それぞれに優れた成果をあげて、ぜひとも社会の最先端を走れるような実力と全人格的な成長を身につけていただきたいと思います。
 トップランナーを後から追いかけることと、自ら先頭でトップランナーになるということは、まるで違う世界のことであります。この中から世界に雄飛するような若人が育つことを、わたくしは夢見ております。

 本校はもうすぐ百周年を迎えます。ここ数年、大改革を図って来て、全学年男女共学となりました。ディスクロージャー(情報開示)という面でも、いろいろな試みをしております。
 同窓会様・PTA様のご援助で新校歌を、冷房設備をと整えていただきました。また教育課程を変え、進学に対応できるカリキュラムを作り、授業時数の確保を図るなど、近隣高等学校にはない特色ある取り組みをして参りました。すばらしい環境下で是非ともお願いしたいことは、生徒諸君の真剣な取り組みと、保護者の皆様のご理解とご支援であります。この場をお借りしてご協力の程を切にお願いする次第です。
 本日ご多忙の中、ご臨席賜わりました、同窓会長様、PTA会長様はじめご来賓の方々、保護者の皆様に、再拝申し上げ、式辞とさせていただきます。



平成二十一年四月七日

             千葉県立銚子高等学校長    
                          外 山 日出男


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新しい出発

2009年04月07日 05時37分41秒 | 先公ごっこ2008年から2012年
 今日は入学式であります。

 式辞は後刻ここにアップします。ご笑覧くださいませ。

 特に在校生の保護者の方に公開することの意義があると思っております。

 学校が何をしているのかということをディスクロージャーしていくことが、最も重要だと思います。

 昨日も、教育経営論という大学の講義をインターネットで入手して、それをICレコーダーで録音して聞いておりました。そしたら、学校だよりが重要だとその先生がおっしゃる。わが意を得たりでありました。もしかしたら、県銚はそういうことでは他校にひけをとらないのではないかと、感じた次第です。

 日本の経済構造と学校五日制とか、ゆとり教育とかなぜ出て来たのかという部分も勉強になりました。

 日本経済と密接にリンクしているという部分を家でノートして再度その講義を聴いて感心しておりました。

 日々勉強であります。 
 教育そのものを。

 たどり来てまだ山麓

 将棋の升田名人の言葉が身に染みます。



 入学式です。
 楽しみです。


 式辞を言わせていただきますが、まったく緊張のかけらもありません。 
 
 もうちょっと緊張して、あがるくらいだといいのでしょうけれども。

 初々しいという状態からは遠く離れてしまいました。
 (^0^)/

 

 さぁ、今日は桜も見事です。
 新しい出発に相応しい。

 祝福の一日になりそうです。

 
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光こそ、すべての源という気がするのだが

柔道をやると~ま君

サンスクリット般若心経

高齢\(^_^)/