どんなに暑くても、読書はまた別の楽しみがあります。
長塚節の生まれた家を先週訪問しました。茨城県常総市です。
佐原から車で行ける距離です。
以前から行ってみたかったのです。
土地柄もこうした文学者を生み出す要因なのでありましょう。
案の定、落ち着いた実に雰囲気のよいところでありました。
彼の作品の「土」もすばらしいが、短歌もいい。
インターネットの青空文庫でも入手可能です。
しみじみとした味わいを知っていただきたいくらいです。
ひさしぶりに雨が降っていたので、それもまたいいものでありました。
酷暑の中であえて読書するからこそ耐性ができるのでしょう。
長塚節像を見ながら、世間のしがらみに右往左往しておってはならんなぁと思ってきました。
政治家であった父君のためにどれだけ苦労されたか。
いろいろなことを考えさせられました。
さて、もう一つ今日は「悼む人」という小説。
天童荒太先生の作品です。
お世話になっている先生からお勧めがありました。
グリーフケアの専門の先生です。
これが読み始めたらたまりません。
まったく、久しぶりにいい作品でありました。
女優の浅野ゆう子さんも激賞していらした。
なんと言っても主人公の青年が印象的でありました。
事実こういう青年がいたら、なかなか困難なことではありますが。
直木賞を取った作品です。
なかなかの売れ行きであったそうです。
不勉強でありました。
初めて読んだのです。
お勧めが無ければ存在自体を知らないまま推移してしまったと思うと、うかうかしてはおれないと
思った次第です。
暑い中でありますが、勉強もがんばってください。