今晩のNHKクローズアップ現代「男一人残されて」は、実に興味深い内容でありました。
NHKの番組紹介HPから引用してみましょう。↓
「妻に先立たれ、一人で生きていくことになった男性たち。その深い悲しみと日常生活が立ち行かなくなる様子を綴った手記が相次いで出版されている。また、配偶者を失った人たちに対する最近の調査では、女性よりも男性の方が立ち直りに時間がかかり、死亡率も高まるという実態が明らかになってきた。毎日の食事をはじめ、健康管理や金銭管理もままならない男性たち。そうした遺族を支えようと支援を始めた医療機関や団体もあるが、その数はまだ極めて少なく、体制も不十分だ。番組では、妻をガンで看取った後のつらい体験を著した垣添忠生さんをゲストに迎え、“悲嘆のケア”はどうあるべきかを考える。」
http://cgi4.nhk.or.jp/gendai/kiroku/detail.cgi?content_id=2943
グリーフケアであったからです。悲嘆を扱っておられた。老夫婦の問題でありました。誤解されてはいけないので、グリーフケアは老人問題だけではありませんとあえて申し上げておきましょう。このあたりはインターネットでも使って調べてください。また県立図書館に行きますと、一番奥から右側二番目の書棚に専門のコーナーがあります。
最近のわたくしの非常に興味ある分野でありました。
喪失の体験ということだからです。
NHKが取り上げるのですから、かなり話題になっているのでしょう。
ただし、それは他人事としての話題なのかもしれません。
しかし、誰でもそうした時期は来ます。喪失の無い人生はありませんから。
そのことから、いわば逆算から人生を俯瞰するというのもまた真摯なる態度であると思うからです。
将来、看護系・福祉系の進路を考えているのならば、こうした学習もまた大変に大事なことであると思いました。
高齢化社会とか、いろいろと言われます。たくさんの高齢化**という単語、熟語がマスコミによって発信されていきます。
いつも思うのは、それは決して自分のこととして意識されているのではないということです。他人事なわけです。
永遠の未来などわかるわけはありません。しかし、だからと言って今しか考えないというのもいかがなものか。
これ以上は書きませんが、インド哲学でいうところの無記という立場でそっと話題を変えるしかありません。
さて、この日曜日(3日教育テレビ)にサンデル教授(ハーバード大学)の白熱の授業が東京大学でありました。NHKで夕方6時から放送していました。わたくしもそれこそ白熱して観ました。大変におもしろかったのです。イチローの年俸のことがマスコミには話題になったようですが、わたくしはサンデル教授が、44億円寄付するから東大に入れてくれと言われたらどうするか?という課題設定の方が実に興味深く感じました。それに対して、東大の学生たちがどう議論するのかをじっと見ていました。
さすがに矜恃がありました。学問の厳しさに耐え、成果を上げてきた若人です。すばらしい発言が多くありました。ただし、その論理性には一抹の不安もありましたが。
サンデル教授の講義は正解を求めるものではないと聞きました。
それなりに終わったと感じました。
本当は、サンデル教授は何を言いたかったのか。
それを聞き逃したような気がしました。
わたくしごときでは理解が及ばぬようです。サンデル教授が、まさかインド哲学の無記の立場にあるはずもなし。ベンサムや、アリストテレス等々の考え方を駆使しておられる先生を画面の中に見ながら、先々週まで西洋と東洋の視点からこれまでの人間観の問題点と課題という駄文を書いていたことを思い出しました。西洋哲学の泰斗が目の前におられる。そして、議論しているのは日本でも一流の俊秀たち。
いい光景です。
こういう若人たちがたくさんいる限り、日本は安定していくことでありましょう。
考えることです。
高校生時代は、一種異様な矜恃があって、自分だけ知識があって、自分だけのために世界は回っていると思いがちであります。物事には裏も表もあります。単純なシステムに身をゆだねないことです。
考えることです。
疑うことです。
そのために基礎基本を学んでいるのです。
うかうかしていると、深い森の中から出てこれなくなりますよ。
学ぶことによって、成長をしてください。
もう40年近くも森番をして、幾多の俊秀を送り出してきた我が身です。
思い切り力をつけ、森の中で鍛えた力を、森の外で大いに発揮してくださりませ。
期待していますよ。
また明日の晩にお会いしましょう。
NHKの番組紹介HPから引用してみましょう。↓
「妻に先立たれ、一人で生きていくことになった男性たち。その深い悲しみと日常生活が立ち行かなくなる様子を綴った手記が相次いで出版されている。また、配偶者を失った人たちに対する最近の調査では、女性よりも男性の方が立ち直りに時間がかかり、死亡率も高まるという実態が明らかになってきた。毎日の食事をはじめ、健康管理や金銭管理もままならない男性たち。そうした遺族を支えようと支援を始めた医療機関や団体もあるが、その数はまだ極めて少なく、体制も不十分だ。番組では、妻をガンで看取った後のつらい体験を著した垣添忠生さんをゲストに迎え、“悲嘆のケア”はどうあるべきかを考える。」
http://cgi4.nhk.or.jp/gendai/kiroku/detail.cgi?content_id=2943
グリーフケアであったからです。悲嘆を扱っておられた。老夫婦の問題でありました。誤解されてはいけないので、グリーフケアは老人問題だけではありませんとあえて申し上げておきましょう。このあたりはインターネットでも使って調べてください。また県立図書館に行きますと、一番奥から右側二番目の書棚に専門のコーナーがあります。
最近のわたくしの非常に興味ある分野でありました。
喪失の体験ということだからです。
NHKが取り上げるのですから、かなり話題になっているのでしょう。
ただし、それは他人事としての話題なのかもしれません。
しかし、誰でもそうした時期は来ます。喪失の無い人生はありませんから。
そのことから、いわば逆算から人生を俯瞰するというのもまた真摯なる態度であると思うからです。
将来、看護系・福祉系の進路を考えているのならば、こうした学習もまた大変に大事なことであると思いました。
高齢化社会とか、いろいろと言われます。たくさんの高齢化**という単語、熟語がマスコミによって発信されていきます。
いつも思うのは、それは決して自分のこととして意識されているのではないということです。他人事なわけです。
永遠の未来などわかるわけはありません。しかし、だからと言って今しか考えないというのもいかがなものか。
これ以上は書きませんが、インド哲学でいうところの無記という立場でそっと話題を変えるしかありません。
さて、この日曜日(3日教育テレビ)にサンデル教授(ハーバード大学)の白熱の授業が東京大学でありました。NHKで夕方6時から放送していました。わたくしもそれこそ白熱して観ました。大変におもしろかったのです。イチローの年俸のことがマスコミには話題になったようですが、わたくしはサンデル教授が、44億円寄付するから東大に入れてくれと言われたらどうするか?という課題設定の方が実に興味深く感じました。それに対して、東大の学生たちがどう議論するのかをじっと見ていました。
さすがに矜恃がありました。学問の厳しさに耐え、成果を上げてきた若人です。すばらしい発言が多くありました。ただし、その論理性には一抹の不安もありましたが。
サンデル教授の講義は正解を求めるものではないと聞きました。
それなりに終わったと感じました。
本当は、サンデル教授は何を言いたかったのか。
それを聞き逃したような気がしました。
わたくしごときでは理解が及ばぬようです。サンデル教授が、まさかインド哲学の無記の立場にあるはずもなし。ベンサムや、アリストテレス等々の考え方を駆使しておられる先生を画面の中に見ながら、先々週まで西洋と東洋の視点からこれまでの人間観の問題点と課題という駄文を書いていたことを思い出しました。西洋哲学の泰斗が目の前におられる。そして、議論しているのは日本でも一流の俊秀たち。
いい光景です。
こういう若人たちがたくさんいる限り、日本は安定していくことでありましょう。
考えることです。
高校生時代は、一種異様な矜恃があって、自分だけ知識があって、自分だけのために世界は回っていると思いがちであります。物事には裏も表もあります。単純なシステムに身をゆだねないことです。
考えることです。
疑うことです。
そのために基礎基本を学んでいるのです。
うかうかしていると、深い森の中から出てこれなくなりますよ。
学ぶことによって、成長をしてください。
もう40年近くも森番をして、幾多の俊秀を送り出してきた我が身です。
思い切り力をつけ、森の中で鍛えた力を、森の外で大いに発揮してくださりませ。
期待していますよ。
また明日の晩にお会いしましょう。