句読点を打つ生き方ということ
作家の向田邦子さんは、「句読点を打つ」生き方が好きだったという。つまり、だらだらと長文のように生きていなかった。非常に多忙で、出版社からの原稿督促からの逃げ方は実におもしろいものであった。留守電をつかってちょっとその辺りに出かけてくるからといって編集者を待たしておいて、ご自分は京都にでかけることなんかざらにあったのだということである。
「句読点を打つ」ということは中断を意味しない。ちょっと待っててということである。あるいは、現在進行形ということだろう。be動詞+ingである。終わっていないということである。オイラは、こういうの結構好きである。少なくとも、イエスかノーかという二者択一ではない。そういうのは、自称エリート様に任せておけばいい。優秀な頭に考えてもらった方がよろしい。優秀なんだから、なんといっても。オイラにはできねぇ相談である。マジに。
試験の回答用紙にもたまにある。全文一段落で、殆ど句読点がないような回答が。中には、文章の終わりの「○」もついていない方もいる。ま、人のこたぁ云えねぇのだけれども、オイラなんか。(^_^)
しかしである。
朝からずっと論文を書いていたが、これ、一年中24時間体制で書き続けていられる方があったら、化け物ですな。オイラではとてもとてもできない。誰かの作品の、あるいは他人の論文のコピーならできるのかもしれないが、それでもオイラなんか飽きてしまう。できませんなぁ。目も疲れてくるし。そもそも、オイラのやっていることは、先行研究というのが殆ど無いから、四苦八苦である。複製を作っているだけでいいのなら、簡単である。そんなことは、云われなくてもわかっちょる。そして、それをやったらおしめぇであるということもである。
だから適度に気分転換を図っていかないと、精神的におかしくなってしまうのである。もっとも、あれか。オイラのようなできそこないは、おかしくなりそうもないくらいな程度でしかないからなぁ。研究者でもなければ、学者先生でもないし。つまり、巷間はやっているところの「おバカキャラ」ってぇやつだよん。
9月に九州に旅をする。10月には北陸に行く。紅葉を見てくる。旅は文学であるというまことに勝手な理屈をつけて。まったく旅がオイラの気分転換になっちょる。ありがたいもんである。こうやって、論文書いたり、気分転換に旅に行ったりしていることがである。ようやく、退職してできるようになったからである。それまでは、土・日がまったくなく、練習試合ばかりやってきたからだ。なにかの雑誌に書いてあったが、教育界というのはブラック企業並みで、まったく勤務時間など無い。あっても無い。なにかあったら学校に詰めていなくちゃならんし、世間の人は、そういうことを知らないで教員批判をするけど、分かっちゃいない。部活動だって、専門外でも、土曜・日曜関係ナシでやらなくちゃならんのだ。だから、もっともっと教員の待遇を良くしてやってほしいと思っているのだ。でないと、そのうち誰も教員になろうとしなくなるのを密かに怖れているからだ。
今日の夕方に、その教員時代にいろいろとおつきあいいただいた現役男性教員二人と呑む。しかし、オイラはホントはあんまり男くせぇ~のは嫌いなのだが、どーもおなごにはご縁がない。どうでもいいことであるけれども。もっとも、オイラもまた柔道着の似合うすげぇ男くせぇ~男なので、おなごが相手してくれないだけのだが(^_^)
しかし、あっと思った。現在の教育界のことを殆ど知らないのだ。誰が、どこの校長で、教頭で、なんとかいう人がどっかで勤務しているってなことは、関心がなくなってしまった。関心がないとなると、オイラは徹底して忘れてしまう。そもそも能力がないから、ある程度でオーバーフローしてしまうのである。オイラの頭の中は、とてもできの悪いポンコツデータベースになっているようである。特に、じょせーのことをすぐ忘れてしまう。もっともあれか、あっちもオイラのことなんか最初からデータとして扱ってくれていないから、インプットすらしてくれまへんがなぁ~♪
「句読点を打つ」ということはそういうことなのである。
教員であった、・・・と句読点を打ったら、その後があるわけである。つまり、そこでオイラは、句読点と共に、方句転換をしてしまうのである。「、」の後に続く、「・・・」の部分である。そこには、今のところ「生涯学習」という文字が入っている。今のところは、である。
だから、「教員であった、生涯学習をして、・・・」という文章がオイラの現在なのである。またまたこの後「・・・」の部分に何が入ってくるのか、オイラにもわからない。
かえって楽しみじゃよ。
「・・・」の生活がいつまで続くのか、オイラにもわからないからである。死んでも「・・・」の生活が続いていたりして。わはははっははははっはは。あ、それだと永遠に生きていなくちゃアカンですなぁ~。
さ、午後からはgymに行く。これもまた「句読点」の生き方でもある。
(;_;)/~~~