子供はかまってくれない

子供はかまってくれないし,わかってくれないので,映画と音楽と本とサッカーに慰めを。

キリンチャレンジカップ 日本代表対トーゴ代表【5:0】

2009年10月15日 00時06分17秒 | サッカーあれこれ
クロスの質は左右ともにステップを一つ上がり,岡崎はエースとしての貫禄を漂わせつつある。長谷部の運動量は着実にヨーロッパ基準に近付き,石川の突破力には彼が間違いなくチームの切り札になったと確信させるだけの切れ味があった。
決めるべきチャンスをほぼ点数に結びつけ,同じ宮城スタジアムで行われた日韓W杯の決勝トーナメント1回戦,日本代表がトルコに敗れたあの記憶を拭い去るような試合になった,と言いたいところだが,残念ながらそんなカタルシスは何処を探しても見つけることは出来なかった。

直前に行われたW杯予選で敗退し,本大会出場の望みを絶たれたトーゴ代表は,何とたったの14人しか来日しなかったという。マッチ・メイキングのために支払われたお金が幾らくらいだったのかは知る由もないが,アデバヨールが含まれず,本大会欠場が決まって如何なるモチベーションも持たないチームとの国際Aマッチは,内容的には番狂わせが続出した天皇杯に負けていたかもしれない。

ベストメンバーを組まなかった(組めなかった,ではなく)が故にこんなひどいチームになった理由を,JFAはしっかりと追求すべきだし,場合によっては違約金を請求するくらいの措置を取るべきだろう。
仮にも2006年独大会の出場国ともあろうものが,本気でプレスに出ないどころか,最終ラインで身体をぶつけもしないディフェンスで,あれよあれよという間に5点も失ってしまう体たらくを晒して,恥ずかしくないのか。
と怒ってみても,当事者にこの怒りが届くはずもない訳で,さすればどうすればこんな内容のない試合を根絶し,ダイレクトに強化に繋がる試合を増やしていくのかを考えなくてはならない。

答は一つ。W杯前年はホームのAマッチをやめて,全世界をさすらって全てアウェイの試合を重ねること。
勿論,代表戦が持つ集客力(≒集金力)と地区予選突破のための強化を併せて考えれば,本大会出場前のホーム戦は重要だ。国内リーグ重視の基本姿勢を貫くことは,必然的に日程的な制限の下でアジアを勝ち抜くための強化を進めることと繋がるため,代表戦が日本に相手を招いて行う試合が中心になることは避けられない。

しかしW杯本大会を決めた後の1年間は,アジア仕様を世界仕様に変えるために,強化のやり方自体を変えなければならないはずだ。
今年からACLが移動の負担を減らすという目的から地域性重視の試合方式に変わったため,クラブ単位での中東「弾丸」遠征がほぼなくなってしまったが,その代わりに代表を4~5日単位の遠征でヨーロッパや南米に送り込むのだ。

選手の負担は時差,疲労,食事,アウェー等々の点で過酷かもしれないが,少なくとも相手チームにはほぼベストの布陣と状態で臨んで貰える。しかもそういった「アウェー戦」の負荷が,チームの一体化やメンタリティの強化に繋がる可能性も充分にある,と私は見る。
さすらいのジャパン・ブルー。世界のベスト4を狙うには,これしかない。


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