折節の移り変わるこそ

季節の移ろいの中に、感じたままを一日一日。

名も知らず去年より熱き薔薇の咲く

2007年05月10日 23時29分10秒 | 立夏
 
◇ 今日は朝から強風で、鉢植えを避難させたり、薔薇の枝を棒で支えたり、
  あげくの果てに、鉢そのものを例の漬物石?で支えたり、いやはや参りました。
  南側の薔薇のコーナーも、少しはにぎやかになって来ました。
  定点観測?地点です。  

     

     
         □ シャルロット(ER)とヘリテージ(ER)

◇ タイトルは(去年=こぞ)、一番付き合いの長い、オレンジ色の熱い薔薇。
  何年も何年も、水遣りだけでずっと燃えるように咲き続けた薔薇。
  今年も当然のように咲いてくれました。
  何の仁義もないはずなのに…。

   

◇ 面白いのは、クリスマスには、不思議と必ず咲いてくれるんです。
  私の中では、まさに「クリスマス・ローズ」そのものですよ。
  ベートーヴェンの熱情ソナタを思わせる、情熱の薔薇です。

     

◇ 今日は、昔知った、北原白秋の詩歌を思い出していました。
  ご存じの方もいらっしゃるのではないでしょうか。


(una poesia di oggi)

     薔薇二曲

 一  薔薇ノ木ニ
     薔薇ノ花咲ク

     ナニゴトノ不思議ナケレド。

 二  薔薇ノ花。
     ナニゴトノ不思議ナケレド。

     照リ極マレバ木ヨリコボルル。
     光リコボルル。

     
               □ コーネリア(HMsk)

◇ 開き切ったウィンチェスター・キャシードラル(ER)には、黄金虫が二匹も
  潜り込んでいましたので、すぐに排除しました。

     

◇ 夕暮れの風が、頬に涼しく吹いて行きました。
  真白の薔薇には、初夏の風はからりと優しく撫でて行くもののようです。

     


    薔薇ひらききつて芯まで風およぶ   矢部栄子

◇ それにしても、ウィンチェスター・キャシードラルとグラミス・キャッスル(ER)
  の蕾は、どうしてホワイトではないんでしょうね。

   
□ ウィンチェスター・キャシードラル    □ グラミス・キャッスル

◇ ウィンチェスター・キャシードラルの一番花は、今夜コップ花になりました。
  ほのかな甘い香りに、薔薇の咲く素朴な幸せを感じました。
  この株は、今シーズンの大苗なのに充実していて、咲くだけ咲いて頂戴ね。
  そう、私はささやいています。

           


    薔薇切れば夕日と花と別れけり   加藤楸邨
  
◇ 一日二日ではなかなか咲き進むのがわからなくても、着実に春を満喫しようと、
  じんわり、やんわり、ゆっくりと、蕾膨らみ、花開くようです。

           
            □ アルバ・セミプレナ(OD)

◇ 薔薇を育てさせていただいて、まだ2シーズン目。
  移り変わりゆく晩春から初夏への季節を感じつつ、薔薇の芳しさだけでなく、
  風の薫にも気持ちを澄ませていたいものです。
  ただ素直に一日を、素朴に一日を生きる…それも大切なことだと思います。

   
   □ ミニバラのシルキー・ピンク(左)・ラブリー・プリンセス(右)
コメント (8)
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