◇ この朝顔は「うきぐも」
水色の青に、無数の白い筋が印象的な花。
この夏、初めての朝顔。
次の「水月(すいげつ)」とは明らかな違いが…いい勝負。

◇ うす紫の「さざなみ」の方は、昨日の蕾のときに激しい雨に遭ったせいか、
大輪の形が崩れてかわいそう。
それくらい繊細な、薄いうすい花びら。
明日は、ごく普通の夏の朝が来るはずだよ…月遅れのお盆だけど。

◇ 一番最初に咲いた「水月(すいげつ)」
一つの行燈には、こんなにたくさんのライトブルーが朝日に眩しい。
(私の陰で眩しさが台無し…)

◇ どこまでも純粋な青さには、スカイ・ブルーもマリン・ブルーも持ち合わせて。
雲は流れて、それもジェット気流のように、細い細い雲の帯。
白い波は、しぶきとなってはじけて…夏はやはりこうでなくては…。
朝顔の束の間の明るい表情の中に、夏の早朝の静寂が凝縮されている。


◇ ふと、愛読書「どくとるマンボウ航海記」(北杜夫)を思い出した。
高一の時に初めて買ったエッセイ小説(新潮文庫)の一つ。
その中の文章に、大笑いした思い出…今あれだけ純朴に笑えるかなあ。
私の小指のほんの爪先に、シャレ心、ユーモアを尊ぶ心があるとすれば、これが原点。

(una poesia di oggi)
これは海だ
海というものだ
ああ その水は
塩分に満ちている

□ こちらは北杜夫全集第11巻(1976年)
□ ゼラニウムのホワイト、茜雲のそばに白いちぎれ雲…ではないか、当然

