今日こんなことが

山根一郎の極私的近況・雑感です。職場と実家以外はたいていソロ活です。

北区史跡巡り

2006年03月26日 | 東京周辺

今日は満を持しての(1ヶ月以上前から予定していた)「北区史跡巡り」!

●北区の武将像
なんでそんな覚悟が必要かというと、今日26日は静勝寺(北区赤羽西)の大田道潅像開帳の日なのだ。
そして26日という日と自分が東京にいる休日とが合致する機会はそう多くはないから。
戦国時代の東京(江戸)の主役といえば、江戸城を築いた太田道灌以外にない。
東京の戦国時代史が好きだった高校時代から拝観可能だと知っていたが、
なぜか赤羽って心理的に遠かったので、今年の2月4日まで足を運ばなかった(その日は開帳日でなかった)。
そしてもう一つ、今日は、大田道潅によって滅ぼされた武蔵一帯の支配者豊島氏の菩提寺である清光寺(北区豊島7-31-7)にある豊島清光(頼朝の挙兵に加わる武蔵武士)の像も拝観できる曜日なわけ。
まさに東京の中世史を飾った両家の木像をいっぺんに拝めるのだから、気合いが入らないわけにはいかないのだ。

●清光寺
清光寺は、ネットによると事前予約が必要とのことなので、前日に電話しておいた。
東京メトロ南北線の王子神谷で降りる。
実は以前にも寺を目指してここまで来たことあるのだが寺の場所が見つけられず、むなしく帰った。
でも今日は携帯 GPS機能のあるポケットPC「Mio168RS」という強い味方がある。
Mioのナビ機能に導かれて迷わず寺に着く。
庫裡で来訪の旨を伝えると、丁寧なおばさんが応対してくれ、本堂にある清光像の前の灯明に点火して、寺について説明してくれる。
檀家でもないのに、遠方から一人で訪れた篤志家(物好き)に対するもてなしの心を感じた。

江戸中期に作られたという清光像は、作りがちょっと素人的で、姿勢が硬く、
やや怪異な風貌になっているが、数百年を経てもなお豊島氏に対する地元の崇敬の念が続いていたのには感心した。
今でも寺の人はこの像を「豊島様」と呼んでいる。
ここ北区豊島こそが「豊島区」の中心部となってもよかったくらい。

●静勝寺
続いて、赤羽の静勝寺(じょうしょうじ)に行く。道潅御影堂が開帳されて、奥に祀られている道潅像が拝める。
遠くて暗いので見やすいとはいえないが、像の作りのレベルが高く鑑賞に堪える(写真)。
清光寺とは違い、次々と参拝者が来る。
皆、本堂ではなく、道潅像に合掌していく。道潅の人気いまだ衰えず。
江戸期の作とはいえ、中世に活躍した地元の武将の木像が2つもあって現在なお崇敬の対象となっているなんてここ北区だけだろう。

●赤羽から王子へ
時間があまったので、MioのGPSを頼りに岩槻街道(日光御成街道)に沿って王子に向う。
途中の中十条(荒川小学校の向い)で富士神社のミニ富士山(駒込、目黒にもある)に登った。
王子も近くて遠い所だったので、名所である名主の滝と王子稲荷も初めての訪問。
狐の郷土人形を買った。
桜の花見客で賑わっている音無川に沿って王子駅に出て、家に帰った。

【関連史跡】
太田道灌:首塚(伊勢原市下糟屋大慈寺)、胴塚(同市上粕屋洞昌院)、銅像(荒川区日暮里駅前)
豊島氏:泰経居城石神井城趾(練馬区石神井)、照姫慰霊(三宝寺池)、泰明居城平塚城趾(北区西ヶ原)

それにしてもMio168RSのGPS機能って徒歩でも乗り物(飛行機から自転車まで)でも使えて、楽しい。
知らない土地でも積極的に歩き回る気になれる。